可愛いメイドさん｜長谷川 × 川村 ページ37
．
ある昼下がり。壱馬さんとお昼ご飯を食べ終わってすぐぐらいに、インターホンが鳴った。
そう言えば今日だっけ。
玄関を開けると宅配のお兄さんがいて、物を貰い壱馬さんがいる部屋に戻る。
『何頼んだん？』
「色々です。」
『開けていい？』
「いいですけど、後悔しないでくださいね。」
力尽くで開けようとする壱馬さんを見ていられなくなり、ハサミを取り出して開けてあげる。
「はい、見たかったらどうぞ。」
『ありがとう。』
ダンボールを開けた瞬間、壱馬さんの顔はだんだん赤く染まっていき、遂にはリンゴみたいに真っ赤になった。
『っ、なんやこれ、？！』
「壱馬さんにコスプレしてもらうためのメイド服とナース服と制服とミニスカポリスと…」
『多いねんって！俺そんな着いひんて！！まず着たくないねんけど！！』
「あと、そういえば玩具がないなって思ったんで何個か買っちゃいました。」
はあ、と隣で大きなため息を吐かれる。
『俺は慎だけで満足してんねんけど…、慎はそのまんまの俺じゃ満足してへんの…？』
「めっちゃ満足してますよ。」
『じゃあ、なんで…？』
「恥ずかしがってる壱馬さんが見たいだけです。ほら、早く着替えて来てください。」
一番上にあったメイド服を壱馬さんに押し付けて、寝室に押し込んだ。
「着替えたら言ってくださいね。」
『…な、なぁ、まこと…。』
「なんですか？」
『ほんまに着なあかん…？』
「俺のお願い、聞いてくれませんか…？」
いつもは出さない甘える時の声で言えば、壱馬さんは何も言わなくなりビリっと袋の破れる音が聞こえる。
俺はその間に他に買った物の説明書を読んでたら、ドアが開く。
『慎…、後ろ閉めてくれへん？』
ドアから顔だけを覗かせて、遠慮がちにお願いしてきた壱馬さん。
絶対狼より子犬の方が似合ってる。
「いいですよ、ちゃんと出て来てください。」
恥ずかしそうに出て背中を向けて来て、顔だけを俺の方に向け少しだけ目が合えば、すぐに逸らされる。
「こんな白くて綺麗で無防備な背中見せてくるメイドさんって、変態なんですね。」
『ちがっ、！…だって、これ、なんかサイズちっさくて…。』
「はい、閉まりましたよ。こっち向いてください。」
壱馬さんがゆっくりこっちを向いて、恥ずかしそうに上目遣いで俺を見つめる。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 352人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆあらむ(プロフ) - 初めまして！！劉さんの作品を見てよくニヤニヤしてます＾＾質問なんですけどキャップと蓋ってまだ読めないですか？？ (2021年8月30日 14時) (
レス) id: 7eac3bd8d7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 名前変換をできるようにしていただけませんか？ (2021年3月5日 3時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
劉(プロフ) - どーるさん» リクエストありがとうございました。移行先の方で更新させていただきましたので、ご覧いただけるとありがたいです。 (2021年2月13日 0時) (レス) id: 105e717381 (このIDを非表示/違反報告)
どーる(プロフ) - まこいつの家族のため？いいえ、自分のために出てくる今までご主人様にしてもらったことをお話にしてほしいです！ (2021年1月20日 22時) (レス) id: 5dc0318c4b (このIDを非表示/違反報告)
劉(プロフ) - 亜莉沙さん» リクエストありがとうございました。移行先に方で更新させていただきましたので、ご覧頂けると有難いです。 (2021年1月20日 20時) (レス) id: 105e717381 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：劉 | 作成日時：2020年12月23日 17時
