アネモネ（shingo） (ページ10)

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急に変なこと言うからビックリする。
今更そんなことあるわけない。
下心ってなんの下心？
仕事でキレイなひとや可愛い人をいっぱい相手してるような人が、こんな普通の友達に下心あるなんてありえないし。
少し恥ずかしくなって早歩きで車に戻ってた時に
いきなり後ろから強くなる抱きしめられた。

「きゃっ、、、、」

信五「なんや可愛い声も出るんやん(笑)」

「なに？急に…冗談やめてよ(笑)」

信五「冗談？冗談ってなにが？」

「なにがって、この状況が！
からかわないでよ(笑)」

信五「からかう？そんなんでこんな事すると思う？(笑)」

そう言うと抱きしめてる手に力が入った。
どうゆう事？
意味分かんない。

信五「A聞いとる？」

耳に信五の息がかかる。
こんな距離で接したことがないし、急に友達じゃなくて男の人なんだと意識してうまく言葉が出てこない。

信五「なーなんでなんも話さなへんの？(笑)」

「なんでって……この腕離してよ。」

信五「えっ？嫌や。せっかくA捕まえたのに。」

「捕まえたって何？確保された感じ？(笑)」

信五「………なあ俺の事どう思う？」

「どっどう思うとは？友達でアイドルしてる人？ってゆう……面白い人？」

信五「なんそれ(笑)結果面白い人なだけやん。」

さっきまでの腕を放して信五は笑った。

信五「車戻ろか。」

そんな普通の顔して言われても！！！
さっきのはなんやったん！？
どうゆう意味なん！？

車に戻ってもさっきの出来事が頭から離れない。
来るときはあんなににぎやかだった車内が静かにラジオだけが流れた。