アネモネ（shingo） (ページ39)

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2週間ぶりにきた連絡はいつもと変わらない
短文で

信五
今日早よ終わりそうやから行くわな。

何もないメール。
もっと他にない？
てかもう忘れた？

A
了解。

私もいつもと同じように返した。

早く終わるって言いながらも家に来たのは
12時前だった。

信五「ゴメンゴメン。
もっと早よ終わるはずやったのにな～
収録押してもたわ(笑)」

「へー。そう。」

信五「……なんやご機嫌ななめやな(笑)」

ご機嫌ななめやなって誰のせい？

信五「これでも食べて機嫌なおせ」

そう言っておしゃれな箱をくれた。

「何これ？」

信五「ブラジルのお土産。」

「聞いてない。」

信五「ん？なんて？」

「ブラジル行くなんて聞いて。」

信五「あれ？言ってへんかった？
ブラジルに1週間いっとってん。」

いつもと変わらず笑う信五。
あんな雑誌なかったみたいにいつもと変わらない。

「………。」

信五「ん？なんや？」

「別に……」

信五「なんやそれ(笑)」

いつもと変わらない笑い声。
いつもと変わらない態度。

信五がそんな器用じゃないのは自分が一番分かってる。
今更そんな子供みたいな事を言ってケンカするのもバカらしいよね。
大人になったんやさは。

信五「なんかメシない？
腹減ったし、ブラジルから帰ってきたら
Aのメシ食べたいって思っとってん。」

「なんで？いつもけなす癖に(笑)」

信五「誰にもマネ出来んAの味やろ(笑)」

「それバカにしとるやん！」

笑う信五をまじまじと見る。

ん……もういっか。
ユーリの事はなかった事にしよう。