アネモネ（shingo） (ページ19)

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さっきの電話の相手は誰だったんやろ…
親しそうに感じたけど、彼女？
彼女ではない女の子？
今から家くるって…もう10時過ぎてるよ。
さっきの信五の声が頭から離れなかった。

信五「どないしたん？酔ったんか？
気分悪い？」

あまり話さなくなった私に気を使ってくれる。

信五「ちょっと横なるか？
布団持ってきたるわ。」

テキパキと動く信五。
やっぱり女の子にも慣れてるよね…
言ってもアイドルだもん。
女の子に困るわけないし……

座ってたソファーにクッションと毛布を持ってきてくれて横にしてくれた。

信五「今日色々歩いて疲れたんやろ(笑)
ゆっくり休んでいけ。」

また頭をポンと叩かれてた。
立ち上がろうとする信五の服裾を引っ張って、
自分が知ってる最大限のぶりっ子をしてみた。

「いかんといてほしい………」

信五「…………。そんなんあかんって。」

そう言ってもう一度腰を下ろして床に座りなおした。

2人とも話さない静かな時間がながれた。
時折コクコクと頷く信五。
私より先に信五の方が眠ってしまった。

どうしよ…寒いよね。
考えた結果、信五の隣に座って持ってきてくれた毛布に2人でくるまる事にした。
信五に触れてる右側がとても暖かくて安心して
気づけば目をつぶっていた。