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『 いつもニコニコと笑っているけど、心はからっぽ.
笑っているけど、笑っていない. 』



「 ……何を言っているんだい? 」





ほんと、何言っているんだろう.



自分でもよく分からない.










けれど、最近思うことがある.


綺麗な虹色の瞳の奥はどこか寂しそう.










『 教祖様だっけ…、

色々な人を導き、救っているんだよね 』





「 そうだよ. 」





『 童磨の方が誰よりも救われたそうな感じがするけどね 』





「 ……ッ 」







ゆっくり、童磨の頬から手を離す.



いや、離そうとしたけれどそれを阻止された.





冷たい手が重なる.










『 ……ッ 』














きっと、童磨は平凡な家庭に生まれてくれば

教祖になんてならなかったし、鬼にもならなかったのかもしれない.





よっぽど貴方の方が可哀想だよ.










『 ……ッゴホッ...ヴ...ゲホッ 』





空いている方の手で口元を押さえる.





最近、また息苦しくなった気がする.



うまく呼吸を整えるのも難しい.





「 ……Aちゃんは、肺が弱いんだ? 」



『 ええ、生まれつきね. ゴホッ...ウッ 』





喉の奥から生暖かい液体が出てきた.



掌を見れば、赤い液体が付着していた.





喀血?





『 ……ッ 』





即座に童磨を押し退け、彼の前から離れた.



喀血でもれっきとした血だ.





「 ……へぇ、甘くて美味しそうな臭い 」




一瞬にして目の前に現れた童磨.





ぐっと腕を掴み、童磨の口元にもっていかれる.










『 やめてッ 』





喰われると確信したとき、


血の付いた掌に童磨の舌が這わされた.





『 ンッウ… 』





ぞくり、と変な感覚が背中を走る.









「 んー、やっぱり美味しい 」





血を舐め取れば、舌なめずりする童磨.









「 本当は今すぐにでも食べたいくらいだけど、
メインディッシュはお楽しみにしないとねぇ.

今日はこの辺で戻るとするよ.

じゃあ、また来るねぇ,」





ニヤリと笑うと、童磨は暗闇のなかに消えて行った.





『 ……なん、なの 』





力が抜け、その場に膝から崩れ落ちた.





『 ゲホッゲホッ… 』





また、血が……、



もう時期なのかな、










明日、しのぶの所に行こう.





最後に色々と伝えないと____





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玖→←漆



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設定タグ:鬼滅の刃 , 童磨 , 胡蝶姉妹   
作品ジャンル:アニメ
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m - 夜遅くにすみません。先程、刀鍛冶の里編を見てきました。そのせいか、物語がより綺麗に見えて鬼を本当に好きになれました。この作品を知った時と鬼滅の刃を好きになった時は違いますが今、この作品に会えて嬉しいです。この作品を作ってくださりありがとうございます。 (2023年4月10日 1時) (レス) @page17 id: 6abbe396c0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 数年後からこんにちは(?)めちゃくちゃ泣きました…。キメツ学園とかの世界線で二人がまた出会えていると良いなぁ…(解釈違いだったらすみません) (2023年3月14日 1時) (レス) @page17 id: 699f0917a9 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(童磨推し) - 泣けました。すごく感動しました。大好きです!! (2020年5月16日 12時) (レス) id: 5357f72739 (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - メッチャ泣けました( ; ; )ハッピーエンドも好きだけどこういう終わり方が1番切なくて好きですTT本当に泣けましたありがとうございました!次も頑張ってください! (2020年4月22日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - 今更凄いですけど、この作品で、人間と言うものはとても尊い者なんだと気付きました。とっても感動しました。 (2020年4月1日 5時) (レス) id: e646d1c815 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2019年11月11日 17時

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