＊ ページ16
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Aの葬儀が終わって数日経ったある日.
「 胡蝶 」
「 …あら、宇髄さん、こんにちは 」
宇髄はしのぶを呼び止めていた.
「 伝えるべきか迷ってたんだが… 」
宇髄はどこか言いにくそうに言葉を濁していた.
けれど意を決して口を開いた.
「 あいつが…Aが、俺に‘ 鬼と仲良くなれるか ’って聞いて来たんだよ 」
「 ……えｯ 」
「 Aは、お前の姉より慈悲深い奴だったけど、そんなことは一度も聞いて来なかっただろ. 」
そう、Aは一度も誰かに「鬼と仲良くなれるか」なんて聞いてこなかった.
だから、あの時、宇髄も僅かに動揺していた.
「 あとよ、Aの傍に変な帽子が落ちてたらしいんだよ.
朝方、たまたまそこを見回りしてた隊士がAのことを見つけただろ？
念の為、それを拾って来たんだが…
その帽子から鬼の匂いがするって、竈門が言ってんだ 」
「 鬼、ですか…？ 」
誰よりも鼻の効く、竈門炭治郎がそう言うということは、それが鬼のモノであることに確信が付く.
「 Aが言っていたことと、何か関係あるんじゃねぇかって思ってな 」
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A、貴方はもしかして本当に＿＿＿＿＿＿
「 ……ｯ 」
貴方が眠っていたのが海だったことにも引っかかっていたのよ.
3人で、「鬼と仲良くなれたらいいのに」なんて話した場所だったから.
A、だからあの時、あんなこと＿＿＿＿
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「 ………A… 」
「 胡蝶……ｯ!? 」
静かに涙を流す姿に宇髄はぎょっとしていた.
「 ……ｯごめんなさい、気にしないで下さい.
宇髄さん、教えてくれてありがとうございます. 」
一礼し、宇髄の前から去るしのぶ.
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.
宇髄の元を去ったしのぶは、自分の屋敷の縁側に座っていた.
A、ありがとう＿＿＿＿
最後まで願いを叶えようとしてくれて.
いつかまた、お茶会しましょうね.
美味しい茶葉とお菓子を用意しますから.
しのぶの願いを乗せるかのように、優しく温かい風が吹いた.
雲ひとつない空を見上げ、
しのぶは、涙を流しながらも優しく微笑んでいた.
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m - 夜遅くにすみません。先程、刀鍛冶の里編を見てきました。そのせいか、物語がより綺麗に見えて鬼を本当に好きになれました。この作品を知った時と鬼滅の刃を好きになった時は違いますが今、この作品に会えて嬉しいです。この作品を作ってくださりありがとうございます。 (2023年4月10日 1時) (
レス) @page17 id: 6abbe396c0 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - 数年後からこんにちは(？)めちゃくちゃ泣きました…。キメツ学園とかの世界線で二人がまた出会えていると良いなぁ…(解釈違いだったらすみません) (2023年3月14日 1時) (レス) @page17 id: 699f0917a9 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(童磨推し) - 泣けました。すごく感動しました。大好きです！！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 5357f72739 (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - メッチャ泣けました（ ; ; ）ハッピーエンドも好きだけどこういう終わり方が1番切なくて好きですTT本当に泣けましたありがとうございました！次も頑張ってください！ (2020年4月22日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - 今更凄いですけど、この作品で、人間と言うものはとても尊い者なんだと気付きました。とっても感動しました。 (2020年4月1日 5時) (レス) id: e646d1c815 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まっちゃろん
| 作成日時：2019年11月11日 17時
