処方箋.05 ページ6
どこで食べるかとなったとき、立場上さすがに表で食べるのは如何なものかと思ったので、コンビニ内のイートコーナーで食べることになった。
因みに、悩みに悩んで買った昼食はおにぎりでもパスタでもないオムライスだった。
第三者的立場のオムライスで平和的な解決。
そして、お会計は相澤先生が持ってくれた。
「大人の見栄だ」と言って払ってくれた相澤先生に、大人の余裕というやつを感じた。
どうせならと先生にごり推しして、先生にもオムライスを買ってもらい(栄養のある食事を推したら同じものを購入された)、こじんまりとしたイートコーナーで手を合わせた。
「いただきます」
「……いただきます」
チンで温めてもらった熱々のオムライスを頬張った。
おいしい………！
お腹が満たされていくのを感じつつ、もぐもぐと頬張る。
「美味そうに食うな、おまえ」
「だって美味しいんです」
「まあ、確かに」
二人してもぐもぐと食べ進める。
不思議と先生との沈黙は苦しいものてはなかった。
こういう人ってなかなか見つからないものなんだよね、確か。
その内、学校の話など他愛のない話をした。
「……あれ？先生、もしかして暑いですか？」
「……いや、別に暑くはないが。何でだ」
「耳赤いから暑いのかと思ったんですが……違いましたか」
春先の過ごしやすい温度ではあるが、先生は暑がりなのだろうか。
先生の耳は赤い。
すると先生は赤い耳を手で覆い、チラッと私を見てから目を逸らした。
「そうだよ、そうだから……あんま見んな」
「わかりました……？」
子供の私にはまだ大人の考えることはわからない。
きっと色々あるのだろう。
先生は両耳を手で覆ったまま「はあぁぁぁ」と盛大な溜め息とともに自身の腕に顔を埋めた。
今気付いたが、先生はもう食べ終わっている。
これは急がないと。
その後黙々と食べ進め、「ごちそうさまでした」と手を合わせた。
その間ずっと先生は顔を埋めたままだ。
……なにかあったんだろうか。
重度の悩みごと、とか。
ストレスは万病のもと！
よくない！
「相澤せんせー……」
控えめな声とともに若干の躊躇しつつ、ツンツンと腕をつついた。
「……ん」もぞもぞと先生が動いて、顔を上げた。
目をしばしばさせている。
「……悪い、寝てた」
「お疲れなんですね」
「……マイクに2時まではしごされた」
「……頭が下がります」
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つめきわに - 違うお話ですみません。コメント失礼します。かりそめて接吻のパスワードはお教えいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。 (2021年3月23日 23時) (
レス) id: fa5f26b543 (このIDを非表示/違反報告)
エイブル(プロフ) - ゆづしおさん» ぐはぁっ！「大好き」だなんてそんなありがとうございます！「先生の字が欲しいです！」って夢主様が言ったら「合理的じゃない」云々言いそうですけど、結局は書いてくれそうですよね…尊い…… (2020年3月7日 12時) (レス) id: ec408804c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづしお - この小説、心情描写がもう素晴らしくて大好きです…！！……あ、相澤先生の生字…金出してでも欲しいですな、10万までならOKですけど…プライスレスですよねぇ… (2020年3月6日 21時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
エイブル(プロフ) - 絢兎さん» 順番前後してしまいすみません！教師から生徒……書いていて最高です笑 (2020年3月6日 21時) (レス) id: ec408804c6 (このIDを非表示/違反報告)
エイブル(プロフ) - xxvl6w6lvxxさん» 返信遅くなりすみません！相澤先生の字、生で見てみたいですよね……お気持ちすっごくわかります！ (2020年3月6日 21時) (レス) id: ec408804c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Able | 作者ホームページ：
作成日時：2019年12月26日 17時
