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やめてよね!ってブラウスの中にしまいこんだ。
大切にしてあげてるんだからもっと涼介も大切に扱ってほしいわ!
まだ寒いからマフラーで首元を覆う。
すれ違う生徒たちは一瞬私たちに目を向けた。
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A「涼介とこの道歩くの…今日で最後なんだよ。」
涼介「それが?」
涼介がいなくなったらいじめられることなんてないだろうし。
目が合ったけど、特に何も言ってこなかったから涼介がこの学校から去ったらどうでもよかったりして。
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A「それがって…寂しくないの?」
涼介「あんまり。」
A「…泣かないの?」
私なら絶対泣いちゃうのにな、なんて。
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涼介「別に、特に思い出もないし。」
A「えー!?私との思い出は?!」
…あれ、さっき同じ会話どっかで…
あ、私大ちゃん先輩と同じこと言ってる。
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A「涼介も伊樹先輩と同じこと言ってる。」
せめて私と通った1年くらい、思い出あるでしょう?
文化祭も、体育祭も。
あんなに楽しかったのに。
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涼介「…まあ、この1年は特別だったかな。」
まだ息が白い。
A「ねえ、それって私がいたから?そうでしょ?そうだよね?そうって言って?」
涼介「…さあ?どうだろうね。」
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なんて、涼介が言うから緩む口元をマフラーで隠した。
A「涼介。」
決めたよ、私。
A「私…頑張るから。」
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一歩前を歩く涼介の手を取ってぎゅ、と握った。
A「2年なんてきっとあっという間だよねー。まあ、多分会いに行っちゃうけど。
絶対、絶対…超頑張って……、涼介と同じ大学行くよ。」
無理だろ、バーカ。って笑うかな?
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繋いだ手が引かれて、倒れ込んだ身体が涼介に抱きしめられた。
A「え、なに、」
甘い香りが鼻先を擽る。
涼介「待ってる。」
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いつまでも苦くて甘い
そんな貴方の腕の中で。
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Jumping(プロフ) - 連載お疲れ様でした!ずっと飽きずに最後まで読んでしまいました。絶対泣くところじゃないだろ!っていう電話のところでボロボロ泣きました(T_T)楽しい作品をありがとうございました! (2018年2月15日 1時) (レス) id: bfe1209bfb (このIDを非表示/違反報告)
麻里愛(プロフ) - あすみさん» 短編集とかいつかあること願ってます!! (2018年1月31日 21時) (レス) id: cc40ffa24c (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 麻里愛さん» こちらこそ長いことお付き合いくださりありがとうございました( ; ; ) 本編は関係性がややこしすぎておまけエピソードの方が書いてて楽しかったです(笑)無事ハッピーエンドになれて満足です(´ー`)笑 (2018年1月31日 15時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
麻里愛(プロフ) - いままで長い間お疲れ様でした!ほんとに、インザショコラ大好きで、個人的には本編よりおまけのほうが好きだったんですけどね笑また機会があったら短編集かなんかで見れたらなぁって思ってます…この作品は何回も泣かされたんですけど、最後が一番泣いちゃいました笑 (2018年1月29日 18時) (レス) id: cc40ffa24c (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 山本 涼香☆さん» 最後までお付き合いくださりありがとうございました!!数ある作品の中でそう言ってもらえて嬉しいです(;_;)こちらこそありがとうございました! (2018年1月28日 22時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2017年12月13日 18時