出掛 ページ29
「いってきます」
誰一人としていない家にいってきますの挨拶をする。
久々のややみとのお出かけに気分が上がる。
嬉しいな、嬉しいなと思いながら。
集合場所の渋谷駅からは少し遠いが、徒歩で行けない距離では無い。
その為、歩いて行く。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
渋谷駅に到着した時間は集合時間の5分前。
少し前に、ややみから聞いた話。
デートの服はなんでもいい、でも派手すぎるのはあんまり、といっていた。
派手すぎる服は持っていないし、買わない。
聞けてラッキーだなと思った。
腕時計を覗くと、もう集合時間の3分前だった。
すると、遠くにややみらしき人が歩いてきた。
るぅとを見つけると、駆け足で近づいてきた。
「ごめんね、待ったでしょ？」
「いえ、今さっき来たところです」
「そっか、じゃあ行こ」
「どこに行くんですか？」
「んー、色々。」
大胆なことしてみようか。
身長が同じくらいというわけではないが、ややみがヒールのある靴を履いてきているため、身長が大体同じくらいになっている。
丁度手が当たる位置。
手に触れて、指を絡め、こういう。
「はぐれたら大変なので」
「………」
手を繋ぐこと自体が初めてなのか、耳を赤くしている。
「あ、ありがとう」
少しつんつんとした態度を見せるが、それすらも愛しい。
重症だな、と自分で感じる。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「あ、この服可愛くない？」
「可愛いですけどなんでも似合いますよ」
「んもー、冗談はよしこさん」
「冗談じゃないです」
そう言うと、顔が赤くなった。
「…ありがと」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
レストランで食事を終えて、そろそろ帰るかとなった時、とても寂しい。
手を繋ぐことに、最初は慣れていなかったのか力が入っていなかったが、中盤になると力も入り、ぎゅっと握っていた。
「…るぅとくん、今日はあり」
言葉の途中で抱き締める。
「…っえ…」
「……」
暗闇でもわかるほどに、赤く染った耳に、赤く染った頬。
愛しい、可愛い。
ぱっと離す。
「…今日はありがとう。楽しかった。」
「………ええ、こちらこそ。」
「…あの、前のこくは」
言葉を遮るかのようにキスをする。
時間が止まっているような気がした。
気がしただけ。
頬に手を添えて、こっちの瞳を見るようにする。
少し、目元が緩んでいた気がした。
「………………もうやだ。好きなんです、本当」
好きすぎて嫌になる。
＿時間が止まればいいのに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 997人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みやび(プロフ) - お水さん» 私も思いました。また見たいので大変じゃなければ書いてください！！！ (2019年11月3日 0時) (
レス) id: b7d40f65ca (このIDを非表示/違反報告)
響音 - ゲイじゃなくてレズじゃないんですかね…？ (2019年10月23日 18時) (レス) id: 04104f9d42 (このIDを非表示/違反報告)
やく - り、理解が.... (2019年7月14日 13時) (レス) id: bfd9689916 (このIDを非表示/違反報告)
お水(プロフ) - すとぷり以外はもう出さないんですか、、、、？ (2019年6月16日 10時) (レス) id: cb60bd6ad6 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - もうるぅとくんと付き合ってる設定何ですか？（理解が追いつきません汗） (2019年6月11日 21時) (レス) id: 8bf1281cf7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りーな | 作成日時：2019年5月2日 1時
