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*yoohei side





ライブ後にシャワーも浴びずに帰ってきたから
合わせた口唇は、ほぼ俺のせいでしょっぱくて
思わず笑った。




「なんか寒、Aあっためて」




彼女の心の中にまだ俺がいることが分かって
安心したせいか、急に寒気が襲ってきた。




Aの体に抱き着いたのに




「洋平さん汗だくなのに着替えないからですよ」




さっきまで散々触っていたからか、
体をくっつける俺を諦めたかのように彼女が笑う。




だって、あの時は気が気じゃなかったんだよ。




Aが帰っちゃうんじゃないかとか、


やっぱり助けるんじゃなかったって
気が変わるんじゃないかとか、




だから着替える時間すら惜しくて、




早くふたりになって
Aの今の気持ちを知りたくて
確かめたくて。




「あー、ヤバ、ほんとに風邪引くかも」

「ヴァンパ、洋平さんでも風邪引くんですか?」




Aは途中まで言いそうになって、
慌てて口を塞いだ後に言い換えた。


運転手に聞かれたらヤバイもんな笑




「さあ、どうでしょう?」

「えー、なんですかそれ」

「でもすぐ治ると思うよ?
Aから栄養もらえればね」

「・・・栄養?」




不思議そうな顔したAの首元を
トントンと指先で叩く。




「あ、言ってなかったけど、実は俺、
A以外飲めなくなっちゃったんだよね」

「え、いつからですか?」

「んー?前にも言ったでしょ。
俺、A一筋だからさ」

「でもそのあと他の人から貰ったって」

「貰おうとして飲めないことに気が付いた」

「・・・それで今もそのままなんですか?」

「そう、全っ然ダメ!」




笑いながらそう言ったけど、
彼女は案の定心配そうな顔を見せた。





*

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叢雲(プロフ) - remonedo0130さん» ご覧いただけたようで良かったです(^-^) (2019年4月23日 0時) (レス) id: 2d202b4602 (このIDを非表示/違反報告)
remonedo0130(プロフ) - ありがとうございます。無事に観覧できました! (2019年4月22日 22時) (レス) id: e8e3ac6beb (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - remonedo0130さん» 初めまして。ご覧いただきありがとうございます。マイページの設定→コンテンツ設定からR18フィルタを確認してみてください。表示される設定にしてからログインした状態でunder groundで検索していただくか「この作者の全作品を表示」からご覧いただけると思います。 (2019年4月21日 20時) (レス) id: 2d202b4602 (このIDを非表示/違反報告)
remonedo0130(プロフ) - 初めまして。偶然こちらのお話を見つけて一気に読んでしまいました(*^^*)素敵なお話ありがとうございます。under groundも読ませて頂きたいと思ったのですがログインしてても見つける事ができませんでした(>_<)何か方法教えて頂ければ幸いです。 (2019年4月21日 11時) (レス) id: e8e3ac6beb (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - 吉野さん» 完結しました〜。最後までお付き合いいただきありがとうございました。いつも楽しみにしていただいて励みになりました(^-^)続きについてはまだ何も思い浮かんでいないので思い付いたらの話になってしまうんですが、気長にお待ちいただけると幸いです(^_^;) (2019年4月7日 0時) (レス) id: 2d202b4602 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:叢雲 | 作成日時:2019年3月9日 0時

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