甘ったれマンネ31

31-35(6/27) ページ35

遥「頼ればいいよ....」


『なにが？』


遥「僕さ、EXOに会うの４月ぶりだったけども...。なんとなくね、ヨンジェ先生の言ってた意味もわかるし、彼らの行動の意味もやっとわかった気がしたんだ。」


『.........。なにが』


遥「いや、僕の中での答え合わせだからそこは気にしないで。クリス君、いつでも電話して来いって言ってたでしょ？したらいいよ^^」


『でも喋っちゃダメって....』


遥「沢山いる"親"のなかで、クリス君は極端な反応する"親"ではないと僕は思うのね？誰かの言ったことが全て正しい訳じゃない。でも、クリス君なら、黙って聞いてくれる。良い妥協点を、考えてくれる。僕はそう思う...」


『ふーん.....。遥ちゃんのなかでクリチュってそんなに信頼おかれてんだ...』


遥「そんな気がしてるだけだけどね...ｗ」


取り巻きの大人たちが僕に言ってくるのは、結果自分の立場にどう響いてくるかって所ばかり。
当事者は当事者にしかわからないことがある。
それにしっかり僕の意志も聞いて向き合ってくれる人をEXOの中から選ぶとしたら、クリス君。
だから頼ればいい。彼もそう思ってるに違いない...。

そう遥ちゃんに促された夜。
僕の夢を支配したのは水色の光でもシルバーの光でもなく、懐かしい背中からのもう見る事の出来ない景色だった。



翌日、朝早くからスタッフさんは大忙し。

EXO-L-JAPANの配信メール、JuNJAPANオフィシャルに先だって、会場で単独公演の告知があるからだ。


SF「モニター確認しまーす！キュー出したらSEお願いしまーす！」

SF「場内配置パネル取り付けますんでお気を付け下さーい！」

広報「コッチの終了時間がですね、15:00頃予定ですのでー...はい、はい。あー大丈夫です！それで！はい。はーい^^」


時間的に東京のCDショップ凱旋は７月シングル時に。
Departureでの訪問は東京ではない。

雨の影響で開場が早まり押し押しだった２日に比べ巻きで進んだ東京リリイベ。


２０分おきに流れる会場上部に取り付けられたモニターからの告知映像。
初めて見るファンから毎回歓声がパーテーション奥まで聞こえてきた。


「お誕生日おめでとう^^」

『ありがと〜う♪』

「９月、頑張ってね！チケット争奪になりそう...ｗ」

『ないないｗ頑張るね〜^^』


話すことの大半が誕生日と単独のこと。
赤レンガのキャパが一万以下と知ったファンは、当たらないと確信したような顔で去っていく。

31-36→←31-34

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す