忘れな草の恋 27

27-38 ﾒﾛﾝより ページ38

■ YeSung ■

全員で写真を撮り終えた後、Aは食べるのが勿体ないと言いながらｹｰｷの写真を撮り出した。

ﾊﾝｷﾞｮﾝ「ここはﾋﾁｮﾙが絵を書こうとして失敗したんだよー」

ﾋﾁｮﾙ「うっせーな！ﾄｩｷﾞが買って来たｹｰｷが悪い！」

ﾁｮｺﾍﾟﾝでﾒｯｾｰｼﾞを書いていた時、言葉を贈る事が苦手なﾋﾁｮﾙ兄さんはAの好きな猫の絵を書こうとして失敗していた。

だけどAはそこに兄さん特有の優しさを感じたのか、その部分を食べる事に決めたようだ。

兄さんがちょっと嬉しそうで可愛らしい。

それよりも今からｹｰｷを食べるというのに数人はまだ酒を飲むと言い出して、きっちりとﾋﾁｮﾙ兄さんも入っていた。

おかしい。この後、話をするんじゃなかったか？

そう思ったのは俺だけじゃなかったようで、ｲﾄｩｸ兄さんがまだ飲むのかと言いながら目で訴えている。

ちょっとだけだろうがと言う兄さんに、結局はｲﾄｩｸ兄さんが折れてｷｯﾁﾝに酒を取りに行った。

ﾘｮｳｸはｹｰｷを食べ終わったらAに歌って貰う気満々でいるし、Aも楽しそうだし・・。

まぁ、何とかなるだろうが、ｷｭﾋｮﾝとしては痺れを切らしているだろう。

写真を撮っていた時に俺はｳﾆｮｸの隣にいて、ｳﾆｮｸのとｷｭﾋｮﾝの会話を聞いていた。

ｷｭﾋｮﾝはどうやら色々と気にしているみたいだが、ｳﾆｮｸはさほど…と言う感じだった。

少し愚痴みたいなものを小さく零したりしていたが、何となく今までの拗ね方とは違うと感じた。

Aはｲﾄｩｸ兄さんをｼﾞｮﾝｽと呼ぶようになった事にも何も気になっていないようだった。

ｳﾆｮｸなら絶対にムｯとすると思っていたのに。

むしろちゃんと笑えていて、余裕はないと答えたｳﾆｮｸだったがそう見えてもおかしくなかった。

ｷｭﾋｮﾝからしたら少し焦っているだろうから早く二人になりたいはずだが、もう少し我慢するしかないだろう…な。

それは一旦置いといて、俺にはそれとは別に気になっている事がある。

皆がわいわいと騒ぎながらｹｰｷを切り分けている中、こっそりとｳﾆｮｸに近づいた。

ｳﾆｮｸ「うわ！もう！驚かさないでよ！」

気配を消し切れずに速攻でばれてしまったが、そんなものはどうだって良い。

ｲｪｿﾝ「俺はお前に聞きたい事があるんだ」

ｳﾆｮｸ「ん？何？あ、はいはい！僕そのﾒﾛﾝ乗ってるとこ食べたい！」

・・・ﾒﾛﾝより兄さんに食いついてくれないだろうか。

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