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茶の手紙。 ページ21

NO side

普段の落ち着いている姿とは打って変わって苛々している空気が滲み出ている茶の幹部は
机の上に置いてあった茶色の封筒を手に取る。

封筒の中をみると手紙と見覚えのある四葉のクローバーの栞。

em「こ、、、れは、、、」

茶の幹部は食い入るようにして手紙を読み始める。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エーミール幹部様へ

戦争の時は役に立てず申し訳ありませんでした。

むしろ邪魔になっていましたね。

人前では取り繕っていても、本心では私の事を嫌っていた事も知っています。

ですが安心してください。

この手紙を読んでいる頃にはもう2度と貴方様の前に現れないでしょう。

そういえば、図書室が荒らされる事が何度かありましたね。

皆様は私が犯人だと思っていたようですが、残念ながら犯人は私ではありません。

犯人が誰か、私よりも頭の回転の速い幹部の皆様ならお分かりになると思います。

貴方様は心の何処かで他の方に劣等感を抱いていますね。

もし、貴方が劣っているようでしたら総統様は貴方様を幹部に昇級させますか?

戦争の策略を立てるときに頼りにしますか?

運動は苦手かもしれませんが貴方様には頭脳と知識があります。

軍に必要なのは強さかもしれません。カリスマかもしれません。

ですが、どれだけ強く、カリスマ性があったとしても、戦略が立てれなければ負けてしまいます。

貴方様は私と違ってこの軍に必要とされています。

どうかご自身に自信を持ってください。

見た目にもコンプレックスを抱えているようですが、それも貴方様の個性です。

私なんかよりもよっぽど優れた容姿をしていて羨ましいぐらいです。

貴方様の淹れる紅茶が飲めなくなるのは残念ですね。

昔、幸運のお守りとして頂いた四葉のクローバーの栞、お返しします。

今まで数多くの迷惑をかけてしまってすみませんでした。

貴方様の幸せを願っています。

A

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
茶の幹部は静かに涙を流していた。

em「私は、、、ひどい事をしたのにも関わらず、何故、、、貴方が謝るんですか、

私には、幸せになる、資格なんて、、、」

茶の幹部は、手紙の主が好きだった紅茶を淹れ、静かに嗜んだ。

薄水色の手紙。→←桃色の手紙。



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かおなし(プロフ) - 無能パロいいですなぁ…続き待ってます! (2021年11月22日 0時) (レス) @page27 id: 9b28ec8d96 (このIDを非表示/違反報告)
凛。(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2021年9月18日 19時) (レス) id: 1025bb1b69 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白い 手紙の所で感動した 続きが気になる でも 無理はしないでくださいネ (2021年9月18日 15時) (レス) id: b406379d0b (このIDを非表示/違反報告)
いちご庭園 - とてもいい作品ですね!おもわず魅せられてしまいました!この作品大好きです! (2021年9月10日 23時) (レス) id: 26f1e978d7 (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム(プロフ) - とても面白いお話ですね!続き待っています! (2021年8月7日 15時) (レス) id: 85fdf7e712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凛。 | 作成日時:2021年6月14日 19時

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