検索窓
今日:9 hit、昨日:9 hit、合計:2,991 hit

菓彩あまねの懸念.3 ページ5

「おはよう、みんな。
いきなり生徒会会議の集合をかけてすまない。」

あまねは生徒会役員の前に立ち、挨拶をする。

「急に召集をかけるなんて何か思いついたの?」

副生徒会長である山倉もえが代表してあまねに問いかける。

「ああ、とても良い案を思いついたので早くみんなに聞いてほしいと思って。」

あまねはニッコリと滅多に見せないような笑顔を見せた。

「え、どんなのですか?」

楽しそうな声色で他の生徒会役員からも声がかかる。
あまねは自信ありげに咳払いをした。

「それは…お残しなくそう週間!!」

教室にあるホワイトボード一面に案の名前を書いた後、あまねは強調するかのようにボードを叩いた。

「「おおーー!!」」

キメ顔でこちらを見るあまねに、みんなは勢いに飲まれて口を揃えて感嘆の声を出した。

「食堂の残飯が増えているわけではないが、毎日残飯があるのが事実だ。
塵も積もれば山となるというし、このまま放っておくのでは駄目だと思う。
それに…」

あまねは凄腕のキャリアウーマンのような佇まいで説明をしていく。

「…というわけなんだが、みんなはどう思う?」

一区切りついて、あまねが全体に問いかける。
みんなが一斉に喋りだし、多種多様な反応を示したが、全員が賛成だというのは見て取れた。
賑やかな明るい雰囲気にあまねは安心した表情を浮かべた。

「すごく良い案だと思う!」

ある程度静かになった頃、役員の意見をまとめてもえが発言する。

「自分で考えたの?」
「ああ、いや、Aがな。」

もえの問いかけが予想外だったのかあまねは少し詰まって返事をする。

「へー…香椎さんね…。」

もえは考える素振りをして黙り込む。
あまねは目を細めてもえを見つめた。

「流石、着眼点が違うね。」

あまねが向ける圧に耐えれなかったのか、もえは慌てて言葉を付け足す。
もえの付け足した言葉を聞いてニコリとあまねは笑った。
先程まであれだけ明るい雰囲気だったはずなのに一瞬で暗く、重い空気が漂う。

「…実はまだもう1つ、案があるんだ。
聞いてくれないか?」

この場に反対の意見を述べることができるような勇気ある者はいなかった。

菓彩あまねの懸念.4→←菓彩あまねの懸念.2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
設定タグ:プリキュア
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Lynn - ラピスさん» おぉ、フィナーレ戦まで行きましたね。この調子でブンドル団である夢主(自分)をさらに強めにして下さい。後、この小説も作者さんの事も大好きです。 (12月18日 16時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» では、無理ない程度新しくストーリー更新お願いします。このシリーズハマりましたよ!もう設定も、そのまま固定で大丈夫です。 (9月19日 9時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» なら、そのままで大丈夫です。CV追加まで頼んだ自分が申し訳なかったです。 (9月10日 9時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
ラピス(プロフ) - Lynnさん» すみません、自分声優には詳しくなくて…CVは決めれないんです。申し訳ありません…。 (9月9日 22時) (レス) id: 5ef9e0ac96 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» いえいえ、見てる自分も嬉しい限りなんでね。あ…プロフィールのとこに、CVつけて下さい。CV決まったら載せるのをお願いします。 (9月9日 14時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ラピス | 作成日時:2023年4月2日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。