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菓彩あまねの懸念.1 ページ3

「あまね〜、Aちゃんがもうすぐ来るんじゃないかな?」

みつきはあまねの部屋の扉の前に立っていつものようにあまねを呼んだ。

「ああ兄さん、ありがとう。」

制服に着替え終わったあまねは扉を開けてみつきが持ってきたスクールバッグを受け取る。
みつきはあまねの少し皺の寄った襟を正し、笑顔を向けた。

「いってらっしゃい、あまね。」

あまねは微笑みを浮かべた。

「行ってきます、兄さん。」



「おはよう!今日も早いな、Aちゃん!」

CLOSEと書かれた看板がぶら下がる扉の前ではゆあんが箒を片手に落ち葉を掃除していた。
暫くして、毎朝欠かさずする規則的な足音にゆあんが顔を上げると目の前でAが立ち止まった。

『ゆあんさん、おはようございます。』

Aはいつもと全く同じ場所に立ち、いつもと同じタイミングで挨拶をし、ニコリとゆあんに笑いかけた。

「恐らく今頃、みつきがあまねを呼んでいる頃だろう。
あまねが来るまで時間がかかると思うから待っていてくれ。」

ゆあんがAに話しかけながら店の前に置かれているベンチに座るように促す。
Aは軽く会釈し、ベンチにふわりと腰掛けた。

「そうだ、この前新メニューを考えたんだ。
まだ試作品だが、よければ食べてみるか?」

ゆあんが何もせずに座ってぼうっと地面のタイルを見つめているだけのAを見かねて声をかける。
Aはゆあんに目を向け、口を開く。

『お気遣いありがとうございます。…しかし、』

返事に被さるように大きな音を立てて扉が開いた。
2人が驚いてそちらを見ると少し息を乱したあまねが扉から出てきた。

「A、遅くなってすまない。」

息が整わないのかいつもより少し大きめの声であまねがAに挨拶をし、近づいてくる。

『あまねさん!おはようございます。』

Aはあまねを目で捉えると花が綻ぶような笑顔になった。
あまねもAの様子に安心したように笑う。
そんなあまねとAを見てゆあんと店から出てきたみつきは目を合わせてアイコンタクトを取り合った。

「「今日も楽しんで、いってらっしゃい!」」

ゆあんとみつきが左右対称の動きで手を振る。
あまねとAは目を合わせて強気な笑みを浮かべた。

「『行ってきます!』」




__________________________

日常回!!!!!!
なので特に話は進みません。

菓彩あまねの懸念.2→←これまでのお話



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Lynn - ラピスさん» おぉ、フィナーレ戦まで行きましたね。この調子でブンドル団である夢主(自分)をさらに強めにして下さい。後、この小説も作者さんの事も大好きです。 (12月18日 16時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» では、無理ない程度新しくストーリー更新お願いします。このシリーズハマりましたよ!もう設定も、そのまま固定で大丈夫です。 (9月19日 9時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» なら、そのままで大丈夫です。CV追加まで頼んだ自分が申し訳なかったです。 (9月10日 9時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
ラピス(プロフ) - Lynnさん» すみません、自分声優には詳しくなくて…CVは決めれないんです。申し訳ありません…。 (9月9日 22時) (レス) id: 5ef9e0ac96 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» いえいえ、見てる自分も嬉しい限りなんでね。あ…プロフィールのとこに、CVつけて下さい。CV決まったら載せるのをお願いします。 (9月9日 14時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラピス | 作成日時:2023年4月2日 17時

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