恋愛初心者と不器用な恋６

セルカとサインは口止め料 ページ27

A『夢くらい見たいし。目の保養やし』

HC『はいはい。お前の面食いはもう十分分かってるから』

A『…(ムスッ)』

HC『てかお前食ってしまったんだったら丼ぶり置いてこいよ』

『あ、そうだった』


後輩君がトレイに乗せた丼ぶりを返しに行って戻ってきた後、早速セルカ撮る2人



ｶｼｬｯ!



A『ついでにサインもらっとったら？今度いつ来るか分からんのやし』

『え、いいんすか？』

HC『俺は別に構わねーけど』

『普段僕がいる時のプライベートはセルカもサインも握手もダメなんですけどね。今回はこの2人に免じて良しとしましょう』

HC『だとよ』

『ありがとうございます！』

A『口止め料やで(笑)』

『はい(笑)』

A『オッパ基本プライベート中でもセルカ…あ、セルカというのは自撮りで、セルカとサインは誰にでもしてあげる人やから。でもそれは遭遇のみやけど』

『へーそうなんですか。珍しいですね』

HC『人に優しくってな』

『なるほど。あ、Aさんも自撮り！』

A『あ、そうやね！』



ｶｼｬｯ!



A『うちのは別にSNSに載せてもええから(笑)。オッパのはさっき言うた通り載せないか背景消すか加工するかして載せるかでええよ』

『分かりました』

HC『あ、俺と撮ったセルカ載せるなら“身長180cmくらいの長身でマナーがよくてすげーいい人で最高にイケメン”って書いとけよ』

A『またそんなこと言うて(笑)』

『分かりました(笑)』



ザワザワ



A『あーもう夕方やから学生とか人増えてきたなー』

HC『じゃもう行くか』

A『そやね。次どこ行くん？』


出入り口に向かいながら話す


HC「ノレバン」

A『マジか(笑)』

『“のればん”？』

A『カラオケ』

『あー』

A『この人ヲタクやからアニソンとかK-POPの曲歌うと思うけど(笑)』

『マジっすか(笑)。Aさんは？』

A『うちはジャ〇ーズとかJ-POPとかK-POPとかいろいろ』

HC『来んのか？お前も』

『お供します←』

HC『はぁ…』



ｳｨｰﾝ



A『あんた何で来たん？』

『バイクで来ました』

A『そか。じゃどこのカラオケ行く？』

『俺あそこのカラオケがいいです。漫喫の方の』

A『あそこなー。確か会員カードあったけーな？…あーあったわ。そこでええか。駐車場広いし』

『ですね』

A『じゃうちら車で行くから後程』

『はい。後程』

HC『なんかお前ら仲いいな』

『いや場所分かるだけやから(笑)』

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