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「ぁれ…いま、なんじ？」
耳元で鳴り響くアラームにおもわず顔を顰める。
俺昨日クタクタで家帰ってきて、ご飯も食べずに風呂はいって、そのまま…どうしたんやっけ。
「…じゅうじ…ごふん、！？」
あかん、やらかした。
本当ならもう家を出ててもおかしくない時間。
今日はマネさんのお迎え無しで電車で行く予定やったから急いで出えへんと間に合わへん。
とりあえず歯磨きしながら適当に出したシャツやらズボンやらを身につけて部屋を飛び出した。
「も〜っ、なにやってんねん…！」
どう考えても悪いのは俺やけど。
自己管理もできひんとか、
「……ほんま、最低。」
結局、撮影には間に合った。
かなりギリギリで飛び込んだから顔なじみのスタッフさんには「珍しいね〜」なんて笑われたけどその後の撮影も自分では中々納得できるものが出来ひんくてモヤモヤした気持ちを抱えながら角を曲がろうとしたその瞬間
「っ、た…」
「すみません！大丈夫ですか…って、琉生？」
「しげおか、くん」
「あれ？偶然やなぁ。」
「神山くんも、」
顔を上げたその先には大好きな先輩の姿。
2人は久しぶりやん！なんでおるん！なんて明るく話しかけてくれるけどその姿が大阪におるメンバーたちに重なって目尻がぶわっと熱くなった。
「どうしたどうした。何泣いてんねん、らしくないやん。」
「しげにどっか痛くされた？」
「え、まじ？ちょ、どこやった。見せてみ。」
「ちが、…っちがうんです、ごめんなさ……っ…」
まさかメンバーと会えんくて寂しいです、なんてもう子供でもないから恥ずかしくてとんでもなく惨めで、それでも上手く言葉に出来ひん気持ちが涙になってポロポロこぼれ落ちた。
「またなんか我慢してたんやろ。お前がそんな風に泣くのは大体そういう時や。」
「琉生はいつも我慢しすぎ。のんちゃんとか琉生が泣いてんの見たら誰が泣かせたんや！！って大騒ぎするし。」
「…この後用事ある？」
「っない、です、」
「よっしゃ。じゃあ久々に飯でも行くか。」
「ええやん。しげいつものご飯屋さん席空いてるかどうか確認して。」
「はいはい。」
「ん、琉生はその間に泣きやもか笑」
何が何だかよお分からへんまま手を引かれてベンチに座った。
「ほら。かわいいお顔が台無しやで。」
「かみやまくん、…」
「スマイル！」
そう言って無理やりほっぺをつねられた。
そんなとこも昔と変わらへん。
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作者名：i | 作成日時：2023年6月19日 19時
