Aぇのとこの末っ子ちゃんぱーとつー！！ (ページ4)

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『あいつそういうとこばっかり気にするからな…俺らもちゃんと見とかんと。』
『でもこんなええ彼氏おるんやから大丈夫やろ。な、小島。』
『当たり前やろ。』

もう俺の誕生日が終わろうとする10分前。
夜も遅いけど電話しようや、なんてグループ通話をし始めた。
もちろんこの中にるーちゃんのアイコンは、ない。

ピンポーン

『チャイム鳴ってる？』
『俺やわ。』
『こんな時間に？』
『こっわ…ちょっと見てくる。』

もちろん出前を頼んだなんてこともないしこの時間に宅配便なんてこともない。
そもそもエントランスからっていうのも変や、隣の人やったら普通にインターホンが鳴るはずやから。

「はい。」
「健くんっ！」
「…え？」

びくびくしながら見つめた画面の先には宅配便でも出前でもなく俺が今1番会いたくて会えへんかった子。

「は、？え？なんで…るーちゃ、いま東京やないん。」
「とりあえず開けて！誕生日5分しかないから！」

最寄から走ってきたんか髪も服もぐちゃぐちゃやし何が何だかよお分からへんけどとりあえず開けろ！って催促してくるるーちゃんに従ってエントランスの扉を開けた。

「どういうこと、まじで……」
『小島くーん。おーい。大丈夫ですか？』
『小島ー？』
『ちょ、俺いまだいぶパニックなんやけど？どういうことなんこれ。』
『何がやねん。』
『るーちゃんが、帰ってきた。』

＊

「ちょ、ほんまに説明してくれる？全然状況飲み込めてへんから。」
「新幹線…間に合ったんよ。それで行かなあかんと思って。」
「えぇ……？随分強行突破やなぁ、お兄さん。」

るーちゃんの言ってることをざっくりまとめると収録終わって新幹線飛び乗って帰ってきたらしい、わざわざ俺の誕生日祝うために。
こんな深夜に1人で歩くの危ないやんとか無理したらあかんとか言いたいことはいっぱいあるけどどうにも上手く言葉に出来ひんくて目の前にある小さい体を思いっきり抱きしめた。

「お誕生日おめでとぉ。健くん。」
「ありがとう、琉生。愛してる。」

5分遅れのハッピーバースデー。

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遅れましたが小島くんお誕生日おめでとうございます！
素敵な1年になりますように。