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「制服臭くなっちゃう」
「誰もAの制服の匂いなんて気にしてないと思うけど」
「今日洗濯したら明日休みだし乾くよ、きっと」
連れてこられたのはキムチや煙、肉の匂いが充満しているサムギョプサル店。
ちょうど明日が休みでよかった。
私たちは家族への連絡を入れ、少し早めの夕食を取ったんだけど……。
「それ俺の肉」
「私の前にあったもん」
「ねぇそれまだ焼けてないんじゃない?」
3人は言いたい放題好き放題で…。
『そこの高校生3人』
「はい?」
『食べ放題、時間すぎてるよ。支払いしたら帰りな』
お店のおばちゃんから帰宅命令。
確かに時間が過ぎていた。
10分以上も過ぎていたからおばちゃん、あんなに無愛想だったんだ。
学割が聞いた私たちはお金をきっちり支払って、3人並んで歩いて家に向かった。
「こうやって歩くの懐かしいね。いつも俺が2人の面倒見てたからなんか感慨深いよ」
「いつもAを俺とヒョンで挟んで手繋いでた」
「Aは周りのみんなより少し小さかったからね」
「昔は可愛かったんだけどなぁ」
「一言多いよ、ジョンウォン。それ言ったらジョンウォンはどうしてこんな私に意地悪をするひねくれ者になっちゃったんだろうね」
「それはA………」
「何?オッパ」
「ううん、やめとく」
「何?ヒョン。言ってよ」
ソンフンオッパが何か隠してる。
言おうとしたのに言うのをやめた。
「ジョンがAに意地悪するのは…、
ジョンがAのこと好きだからでしょ?」
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作者名:結彩 | 作成日時:2020年9月20日 23時