Episode 3−32 ページ32
「って、冗談や」
「いっ...！」
剣の柄の部分で怠惰の頭を軽く小突いたトントン。
軽く小突いたように見えたけれど、怠惰はそのまま態勢を崩して倒れてしまった。きっと、消耗が大きいのだろう。
「お前には聞きたいことが山程ある...と思う。このまま殺.してしもたら、主に怒られるんでな」
仰向けに横たわる怠惰に、トントンはニヒルな笑みを浮かべた。
怠惰は眠そうな目をさらに座らせると、覇気のない声で「あー...」と溢し、
「最後の砲弾...嫉妬＿＿ロボロさんか」
「せや」
建物の影から現れる小さな少年。ロボロだ。
「いざというときまで隠れろって言われてたんや。」
「完全に忘れてました。視界に入らん小ささやからかな」
「お前が焦ってて周りが見えとらんかっただけやろ！」
「...そんにしても、なんであんなピンポイントで防げたんや。時間は止まってたはずなのに」
「それは...」
言いよどむロボロ。
答えは簡単。何か良からぬことが置きそうな気配がして、保険で一射撃った。つまり、適当に打ったら当たってしまったということなのだろう。
神の子の加護が成せる技である。
「せや、とかかっこよく登場しといて、運任せとはなぁ」
「黙らっしゃい豚！ 助けてやったんだから感謝せい！」
「今は被り物しとらんから豚ちゃいますぅ！ ありがとうございますぅ！」
小突き合う2人に、呆けていた私は思わず笑みを溢した。頬が強張っていたのだと、今更自覚する。
『怠惰さん、調子は？』
「...最悪です。色んな意味で。」
怠惰の元まで近づくと、視線をそらされてしまった。
「俺、そろそろ気ぃ失いそうなんで、殺.すならちゃんと殺.してください。あ、そんときはきちんと、あのクソマスターも道連れでお願いします＿＿」
そこまで言い切ると、ゆっくりと瞼を下ろして、動かなくなった。気を失うというよりは、眠りについたかのような穏やかさだ。
なんとなく心配になった私は、心臓にそっと手を置いて、脈打ってることを確認した。ほっと一息つく。
『＿＿殺.さないよ』
貴方とはなんだか気が合うと思うの。
根拠はないけれど、そう確信している。
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miyaana(プロフ) - 初めまして、今日この作品を発見して一気読みしてしまいました！面白すぎます...。続編も楽しみに待ってます！頑張ってください (12月11日 20時) (
レス) @page40 id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 砂糖里さん» ワクワクしてくれるなんて嬉しすぎます...！！これからも少しずつ更新していくので、どうぞよろしくお願いします...！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 裂けないパ◯コさん» あんばばばっ....嬉しいお言葉....頑張ります頑張ります...これからもこの作品をよろしくお願いします！！！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 碧さん» 返信遅くなり申し訳ないです...！！待ってくれている人がいてくれるだけで嬉しいッ、、これからも頑張ります...！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖里(プロフ) - 更新お待ちしておりました…！とってもワクワクする展開で続きが気になってしまいます！作者様のペースで頑張って下さい(*´꒳`*) (8月22日 7時) (レス) id: bc73dba8c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランス | 作成日時：2022年2月10日 20時
