Episode 3-25 ページ25
「行くで！ 怠惰！」
トントンが駆け出す。怠惰が構える。
悪魔同士の戦いは二度目だが、やはり戦というものは相手が違えば、雰囲気も異なってくる。
てか、
「やれーー！ ショッピー！」
「豚のあんちゃんいいぞぅ！ 今日こそその済ました顔を崩したれ！」
「きゃあっ、豚面の下はあんな良い男だったのかい！」
「コネさんは戦わないのか？」
「あれ？ そういえばあの小さい坊主どこいった？」
野次がうるせぇ。まだいたのか...。
戦いに巻き込まれるかもしれないとか危機感はないのかな。
あれだけ大きな氷壁が顕れたにも関わらず、周囲の人間が減った気配はない。それどころか増えている。歓声がさっきよりも盛り上がっている。
どうなってるんだ、この街...国立の大図書館があると思えば、酒に富んでいたり、ケンカ好きの男どもが多かったり。
それだけ栄えてる、ってことなのかな。
...それとも、
怠惰とあの金髪のお兄さんが、彼らを＿＿人間を傷つけるわけない、と信頼している証拠か。
周囲の盛り上がりを見渡す。
中にはちらほら子連れの母子や、老人も声を上げている。
『...信頼されてるなぁ』
世界で恐れられている悪魔とは到底思えない。
トントンやロボロも、人間を脅かす災厄とは程遠い。
噂というものはネジ曲がるものだなぁ。
「...あまり、悪魔を信用したらダメだよ」
ふいに神妙な声が聞こえてきた。
平たい草履からペタペタと音を立てながら、後ろから並び立つのはしんぺい神だ。
彼は、苦く笑みを浮かべた。
「俺は、ロボロと旅をして長い。ロボロの素性を知ってる。だから信用してる。＿＿でも、トントンや怠惰は違うやろ？」
『＿＿』
激しい打ち合いを遠目に眺めて、声を潜める。
「あいつらのことについて、君は何も知らない。トントンなんか、秘密主義なとこあるやんか。口出しするのもなんかなとか思ってたんやけど...この際ええかな」
視線だけこちらに寄越すしんぺい神を無言で見つめる。
それを肯定と受け取ったのか、彼は目を細めながらゆっくりと言葉を紡いだ。
「Aちゃんは、それでいいの？」
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miyaana(プロフ) - 初めまして、今日この作品を発見して一気読みしてしまいました！面白すぎます...。続編も楽しみに待ってます！頑張ってください (12月11日 20時) (
レス) @page40 id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 砂糖里さん» ワクワクしてくれるなんて嬉しすぎます...！！これからも少しずつ更新していくので、どうぞよろしくお願いします...！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 裂けないパ◯コさん» あんばばばっ....嬉しいお言葉....頑張ります頑張ります...これからもこの作品をよろしくお願いします！！！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 碧さん» 返信遅くなり申し訳ないです...！！待ってくれている人がいてくれるだけで嬉しいッ、、これからも頑張ります...！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖里(プロフ) - 更新お待ちしておりました…！とってもワクワクする展開で続きが気になってしまいます！作者様のペースで頑張って下さい(*´꒳`*) (8月22日 7時) (レス) id: bc73dba8c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランス | 作成日時：2022年2月10日 20時
