Episode 3-17 ページ17
「ごちゃごちゃ話し合ってる暇はないで！」
ビクリと肩が跳ね上がる。
確かに感じた。周囲の空気が彼に呼応する感覚。
これが所謂魔力感知というものなのだろうか。
来る、と身構えた。
「ご主人、借りるで」
衝撃に備え、腕を突き出したトントン。
何を、とは聞かない。肺の中の何かが渦巻く感覚はもう慣れてきたから。
周囲の空気が凍てつき、キラキラと冷気が目視できるようになると、
「氷……！？」
爆風と同タイミングで生成される氷の壁に、青年は瞠目した。
爆風を見事受けきったその壁は、元は私のものだ。
私とトントンの属性は互いに分け与えることができる。
現状、私が扱うと軽い防衛程度でしか発動できない上に燃費が悪い。
余程のことがない限りまだあまり魔法を使うな、とトントンに釘を刺されているのである。
氷の扱いには慣れていないようだけど、魔法の扱いはトントンの方が格上だ。
不甲斐なさは残るけど、現時点で戦闘はトントンに任せる、ということで話は落ち着いた。
「……ほぉん、氷か。」
青年はつまらなさそうに呟く。
先程の驚愕の表情とは打って変わって、瞳が冷めきっていた。
「なんや、氷は嫌いか？」
「別に。見慣れとるから、つまらへんな思うただけや。」
『見慣れてる……？』
視線を外し、声のトーンを下げる青年に首を傾げた。
そして、はっと目を見開く。
見慣れてる……って、まさか、
彼は悪魔の存在を知っている人間。トントンのことを憤怒と呼び笑う人間。魔法の扱える人間。
考えられる可能性は一つ。
「悪魔戦争の……！」
そう、声をあげたその時だった。
言葉は続かない。なぜなら、
「死ねぇコネシマアアア！」
青年の背後から走りよる人影が見え、飛び上がった。
華麗な蹴りが青年の頭を狙う。
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miyaana(プロフ) - 初めまして、今日この作品を発見して一気読みしてしまいました！面白すぎます...。続編も楽しみに待ってます！頑張ってください (12月11日 20時) (
レス) @page40 id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 砂糖里さん» ワクワクしてくれるなんて嬉しすぎます...！！これからも少しずつ更新していくので、どうぞよろしくお願いします...！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 裂けないパ◯コさん» あんばばばっ....嬉しいお言葉....頑張ります頑張ります...これからもこの作品をよろしくお願いします！！！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - 碧さん» 返信遅くなり申し訳ないです...！！待ってくれている人がいてくれるだけで嬉しいッ、、これからも頑張ります...！ (9月4日 23時) (レス) id: 2ab0d8c443 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖里(プロフ) - 更新お待ちしておりました…！とってもワクワクする展開で続きが気になってしまいます！作者様のペースで頑張って下さい(*´꒳`*) (8月22日 7時) (レス) id: bc73dba8c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランス | 作成日時：2022年2月10日 20時
