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Episode1-4 ページ6

『ひっ……!?』




「魔獣やな。どうします?」




『た、倒せるんですか…?』




「ん、まぁ。」







 軽く返事を返すトントンさんの右手には、いつの間にかしなやかに伸びる剣が握られていた。




 豚の被り物をしているにも関わらず、私は、剣を手にするトントンさんの姿がとてもかっこよく見える。




 頼もしい……。







「一応、俺は君の従者や。主人を守るのが俺の役目やけど、その代わり対価はきちんと頂くで。」




『対価?』




「魔力や。悪魔は現世に降ろされると、主人の魔力でしか戦えんくなる。」




『そ、それは良いんですけど………。私に魔力なんてあるんでしょうか…。』




「悪魔召喚ができたなら、その心配はあらへんで。……てか、ご主人、そっからなんか。」




『本当にすんません。』







 何せ平和な世界で生きてきたもので。魔法とか魔力とかそんなん無縁の環境でしたから…。







「まぁええわ。面白い主人に拾われたもんやな俺も。」




『あの、トントンさん。魔力以外に何か、私がやるべきことってあります…?』




「特にはない。補助魔法とか使えるなら援護してほしいとこやけど。」




『無理っす。』




「即答すぎて草なんだ。」







 魔獣と対峙しながら、そんな会話を繰り広げる。
 トントンさんは、素人である私を緊張させないために軽く話しかけてくれているように感じた。




 気遣いのできるいい人だな。




 悪魔なのか天使なのかよく分からない。







「とりあえず、その本さえ保護してくれてればええよ。」




『この本、何かあるんですか?』







 一瞬の沈黙。




 あ、今この人、そこも分かっとらんのかって思った。絶対。豚の被り物で表情は分からないけど、今のは何となく分かったぞ。







「その本を抹消されると、俺も消えてまう。」




『なるほど。命に変えても守ってみせます。』




「あの、ご主人が死んだら従者も死にます…。」




『死なない程度に守ってみせます。』







 そうドヤ顔でトントンさんに告げると、はい、と若干笑いの含んだ声で返された。

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なと(プロフ) - 運命/パロありがとうございます…!イケメン好き主人公とっても好きです!設定への落とし込み方楽しみにしつつ次作読みます! (12月3日 22時) (レス) @page48 id: 325b0ea001 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - ピット☆さん» 素敵だなんてっっ!嬉しすぎます!コメント、ありがとうございました〜!!m(_ _)m♡ (2022年2月10日 20時) (レス) id: e1502b08a4 (このIDを非表示/違反報告)
ピット☆(プロフ) - とても素敵な作品なのでこれからも頑張ってください!更新お待ちしてます! (2022年1月29日 13時) (レス) @page48 id: 9c7661f737 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - runvaさん» うわ〜〜〜!!!嬉しすぎます……!!!表現は特に試行錯誤したのでそう言ってもらえて良かったです♪励みになります!コメントありがとうございました〜!!! (2022年1月2日 16時) (レス) id: e1502b08a4 (このIDを非表示/違反報告)
runva - 戦闘時の表現、設定の細かさ、内容の濃さ、どれを取っても良いものしかありませんねぇ!更新頑張ってください!続きが出るまでループしてます! (2022年1月2日 0時) (レス) @page48 id: 409c60bc95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ランス | 作成日時:2021年10月12日 15時

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