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心地よい風が肌に当たり､耳には少し遠くに広がる海の波の音が聞こえてくる｡
焼き付けるように見つめていると､目の前にコーヒーショップのカップが差し出されて視線を上げた｡
『ホットミルクで良かった??』
『ありがとう､北斗｡』
そう言って受け取り､俺は再び海を見つめた｡
『なぁ｡』
『んー??』
『海が見たかったの??』
『うーん｡』
そう言って俺は買ってもらったホットミルクを口にした｡
『...なに｡』
そう言われて俺は北斗を見た｡
『俺はただ､北斗と一緒に居たかった｡だから､場所はどこでも良かった｡』
『...｡』
『どこでも良かったけど､行くならやっぱりこういう場所の方がいい｡』
『...｡』
『二人きりで､誰にも邪魔されずに居られる場所｡』
『...京本｡』
『...この幸せの欠片を再認識したかった｡』
そう言うと北斗は少し困った表情をしながら着ていた上着を脱いで俺の肩に掛けてくれた｡
『...秋の海って意外と冷える｡』
『...やっぱり､嫌だった??』
『...嫌なんかじゃない｡ただ､心配なだけ｡』
そう言われて俺はカップを砂浜に置いて､そっと北斗の手を握った｡
『...ごめんね､北斗｡』
『謝ってほしいわけじゃないから｡』
『...｡』
『...愛したことも側に居ると決めたことも何もかも｡俺は一瞬も後悔したことはないし､間違いだったと振り返ったこともない｡』
そう言って北斗は繋いでいない方の手を伸ばしてきて､俺の頬に触れた｡
『...本当に大切なんだ｡』
『...北斗｡』
『...失いたくない｡』
そう言われて俺は胸が締め付けられ､すがるようを体を寄せた｡
『北斗｡』
『...ん｡』
『...愛してるよ｡』
『...俺も愛してるけど??』
そう言って北斗はぎゅーっと抱きしめてくれた｡
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seri(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございます｡今､外しました｡今回､外し忘れていたみたいです｡ (2019年9月16日 10時) (
レス) id: 3d0ba2a134 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい。違反だという意識はないんですか？ (2019年9月16日 10時) (レス) id: 6cf0053b79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：seri | 作成日時：2019年9月16日 9時
