エイトとお正月♪

２ ページ17

・



渋「ほんまに腹減ってへんの？？」


新幹線に乗ってすぐ、

お茶を渡しながらちょっと心配そうに

すばるが聞いてくる。



『緊張しすぎて、全然食べたくない〜』


渋「どんだけ緊張してんねん 笑

みんなええ奴やから大丈夫やって」


『お友達もだけど、それより実家だよ〜…』


渋「Aがめっちゃ食うって言ったら

張り切って飯作るゆうてたでww

めっちゃ歓迎されとるやんっ」


『そんな事言わないでよ〜…』



もぉ…

なんでそんな事話すのかな…



貰ったお茶を両手でもちながら

少し落ち着こうとすると


私のすばる側の耳に無言で

グリグリとイヤホンはめられて

好きな音楽が流れ始めた。



すばるの方をみると、

私側の耳にイヤホン付けたまま、

すでに目を閉じてる。



…落ち着かせようとしてくれてるのかな。



嬉しくてすばるの手を握ると、

いつもは嫌がるのに

今日は新大阪まで

手を繋いだままいてくれた。


途中、一度トイレに行こうと思って手を離そうとしたら


渋”…どこいくねん”


って片目をあけたから

多分、ずっと寝てた訳では無さそうだし、

こんな風にすばるなりに気を使ってくれるなら

大丈夫な気がするなって

新大阪着いた頃には緊張は少し和らいでた。



・

３→←地元に帰るすばる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す