不器用人生２ 【赤】

97（あなたside） ページ47

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すばるくんの家にお泊りした後、

一回家に帰って着替えて終業式に行く。

しんちゃんにちゃんと寝る前に連絡しといてたから

おばちゃんにも友達の家に泊まった事になってて

怒られなかった。



学校に向かう足取りも軽く、

昨日の事を思いだすとﾆﾔけが止まらない。


早く章ちゃんにも話たかったけど、

遅刻ｷﾞﾘｷﾞﾘの時間になっちゃったから話せなくて、

終業式が終わったら話そうって思ってた。


確かに体育館に向かう姿までは見たんだけど…


『ねぇ章ちゃん達知らない？』ｺｿ


終業式中、見渡しても４人の姿が見えなくて

近くにいた男の子に聞くと、

さっきなんか急いで帰ってたで？

って言われて驚く。


....なんで何も言ってくれなかったんだろ…


なんとなく、変な感じがして、

終業式帰り、教室であるHRは出ずに

家に帰ってみるとしんちゃんもいなかった。


『しんちゃんはお仕事？？』


村母「ん？いや、すばるんち行くってゆうてたで？」


…すばるくんち。

もしかして…って思って、そのまますばるくんちに向かう。


扉の前に着くと、中から声が聞こえてきた。



村”ほんまごめんな…”


安”ほんまやでっちゃんと隠さんと全部ゆうてくれてたら

こんな渋やん悩むことも、なかってんから…”


横”そうよな…ほんまごめん”


丸”でもほんま…”


安・大”よかったぁぁぁぁ”


錦”…でもさっAには誰がいうん？

ｼｮｯｸやないかな？？”


安”あっ…それは大丈…”


渋”俺が言うから大丈夫や”


....言うって何を？？

何をみんなで話してるんだろう？


ﾋﾟﾝﾎﾟﾝしようと思ったけど、思わずノブを回す。


村「...Aっ？？」


振り返ったしんちゃんの声で、一斉に視線がこちらに向く。



安「あっ…A..

何も言わんと帰って来てもうてごめんな？」



『なんの話してたの？？』


それは〜…って皆が顔を見合わせた時、

すばるくんが口を開いた。


渋「お前、ﾊﾞﾝﾄﾞやめろ」


横「ちょっすばるっ！言い方考えろや」



ｱﾜｱﾜしている皆をみて、

私がバンドにいらない話を相談してたんだと思うと、

恥ずかしくて悲しくて

その場にいられなかった。


『....分かった』


そう言って部屋を出ようとすると、


渋「待てって…すまん、ちゃんと説明するから…」


って申し訳なさそうにしたすばるくんに腕を引かれて

部屋の中に入れられた。


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