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92(あなたside) ページ42




久々に長い距離を走ったから

ランナーズハイとかいうのが来てるのか否かもわからないけど

走る足は止まらない。





五味さんに勢いよく挨拶してから

駅まで走って、

電車に乗ってる間は中でも走りたい位もどかしくて

最寄り駅について階段駆け上って、

急いで改札をでて少し走った所で

章ちゃんにあった。


章ちゃんは何か言いたげだったけど、

頭の中はすばるくんでいっぱいで

謝ってまた走り出す。


すばるくんの家に着いて、

インターホンを押す前に、

少しだけ胸に手を当てて息を整えた。


......



ピンポーン



....



…出てこない。


ピンポーン


....



ガチャ...




覗き穴で確認しなかったのか、


渋「ヒナ?」


って言いながら

静かにゆっくり開く扉。



渋「....どしたん」



扉の先に私を確認すると

目をまんまるに開いてそういうすばるくんに

思わず抱き付いた。



渋「ちょっ…お前、デートは?」


『デートじゃない…』


そういう私を引き離して

顔を見る。



渋「....なんかされたんか。」


『…されてない』


渋「じゃあ、なんで泣いてんねんっ」


『すばるくんが好きだから…』


渋「....」


『すばるくんがすっ…』


渋「聞こえとる」


...



やめて。


好きじゃないなら…


そんな優しい目で私を見ないで。


頬を包んで涙をその大好きな手で拭かないで。


期待させて、

またどん底に落とさないで…



......嘘。本当は全部やめないで。


いきなり冷たくされてもいい。


また触れられる日が来るなら。


好きで好きでしょうがないすばるくんの

側に入れる時間がない未来なんて


どん底に落とされるよりも光なんてない。



渋「…とりあえず中はいり?」


そう言って私の手を引いて

玄関にいれ、扉をしめる。



それ以上なにも言えず下を向いてると


渋「...外、寒かったんやなぁ〜」


ってすばるくんは私の指先を両手で持った。


渋「ほっぺも冷たいし…」


今度は片手が私の頬に触れる。


そのまま頬の手が首の後ろにまわって

すばるくんの肩に抱き寄せられる。



渋「…ほんでなんやっけ?」


抱き寄せられてるから表情が見えない。


渋「俺の事どう思ってるんやっけ?」


『聞こえてたんじゃ…』


渋「もっかい言うて…」


『....好き。です。。』


渋「おん。

そしたらA……

俺と……

もぉ全部なくなっても、

一緒におるか。」



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ララルン(プロフ) - あすさんさん» こちらにもコメントありがとうございます!ラスト気に入って貰えてよかったです!切ない系また書くことあると思うのでよろしくお願いします♪ (2015年1月6日 13時) (レス) id: 9a6ebd3bd9 (このIDを非表示/違反報告)
あすさん(プロフ) - 最高でしたー!切ないお話が好きなんですが、切なくてきゅんっきゅんしながらも、ラストがハッピーエンドでよかった!すばる君、不器用そうですもんねー(笑)またそこが魅力ですね!楽しいお話、ありがとうございます♪ (2015年1月6日 8時) (レス) id: dddb8ff51a (このIDを非表示/違反報告)
ララルン(プロフ) - まなさん» ありがとうございます!そう言って頂けて光栄です!! (2014年12月30日 2時) (レス) id: 9a6ebd3bd9 (このIDを非表示/違反報告)
ララルン(プロフ) - りえさん» ありがとうございます!ラスト気に入って頂けてたら嬉しいです!これからもよろしくお願いします♪ (2014年12月30日 2時) (レス) id: 9a6ebd3bd9 (このIDを非表示/違反報告)
ララルン(プロフ) - まきこさん» ありがとうございます!本当すばるくんはそういうイメージですよね!次の作品もよろしくお願いします♪ (2014年12月30日 2時) (レス) id: 9a6ebd3bd9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ララルン | 作成日時:2014年12月9日 5時

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