不器用人生２ 【赤】

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渋「どっこいしょ〜〜」


バンドの練習帰り、

家に着いてなんともおっさんみたいな

一言が漏れて床に座る。


結局久々に会えても、なんも言われへんやん俺。

そりゃそうやん？

昨日今日の話やないし、

Aはほんまはなんとも思ってへんかも知れん事

いちいち言い訳でけへんやん。


って言い訳もなにもないしな。


お前の名前、寝言でゆうてもうて

そればらされんの嫌やったからキスしてん。。。

って、

なんのこっちゃ！って話やし。


大体そんなんゆうたら、

あの女に寝言聞かれるような関係があります

ゆうてる感じにもなるし。


第一寝言で名前よんどったのばれるんなら

あんな奴にあっこでキスなんかせんわ。



そんな事を考えながら

来てる上着も脱がんまま少しの間ぼーっとしとった。



....あぁやっぱあいつらとマック食ってくればよかったわ。



腹減った。

もぉでもめんどいし今日食わんでもえっか…



ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯ



ん？



渋「はいよ」


村”おっすばるか！”


渋「おん、そりゃ俺の携帯やからな。。」


村”お前今どこおる？”


渋「家やけど…」


村”俺の原付の鍵ない？”


鍵？？


あっ


渋「あ〜あるで。」


村”おぉよかった。こないだ呑んだから乗らんで帰ったん

忘れてて、さっきなくてビビってん(笑)”


渋「取りに来るなら飯買うてきて〜」


村”えぇけどまだ事務所におるから、

暇やったら乗って来てくれへん？

家で飯くわしたるし！！”



渋「えぇ〜めんど………」


.....飯か。

久々あったかい飯食いたいしな…

誰の作った飯の日やろ。。



渋「....じゃあ行くわ」


村”おぉ！ありがとさん！じゃあ待っとるわ”



電話を切って、

うしっって一回気合入れて立ち上がって

家を出る。



ド派手なﾒｯﾄをみて一回、やっぱやめよかな…

ってなったんを思いとどまってヒナんちに向かう。


丁度着いた時、家の横にくっついとる感じの事務所から

ヒナが出てきて、

大物感満載で片手あげて

村「おぉ〜ごくろうさん」

何て言うから、

無言で少しわざと轢いたろかと思ってｽﾚｽﾚまでいくと

ヒナは”危ないやろっ”って言いながらも爆笑した。


村「飯まだやと思うから俺の部屋一回いこか〜」


ヒナの後ろを歩いて階段を上って

Aの部屋の前を通る時、

中から話声が聞こえた。




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