待ち合わせするポライト ページ13
待ち合わせに遅れそうだ。折角、彼が人間界に来てくれるのに私ってば何をしているんだろう。
今日の為に買ったピンクベージュのノーカラーコートを羽織り、白いファーティペットを首に巻き急いで外を出た。
駅に着き、リゾートラインに乗る。久しぶりに会う彼は変わっていないだろうか。パークに近づくにつれて胸が高なる。
待ち合わせ場所は彼も見慣れたプラザの地球儀のオブジェ。園内に入ると辺りは暗く、キラキラとオレンジの光が園内に光を灯していた。
地球儀を1周しても彼の姿はない。時間はもう予定の時刻を過ぎていた。きっちり者の彼の事だから遅れることはないだろうし、何かあったのだろうか。もしかして…考えれば考える程、心配になって私はオブジェの座れるところに腰を下ろした。
「Aさん!」
上から声が降ってきて見上げると彼の姿があった。急いで来てくれたのだろう息が上がっていた。
「ポライトさん。よかった」
彼が無事だったとほっとしたら、涙が溢れた。
「Aさん…」
彼は心配そうに私を見つめ、私の頬に手を伸ばした。
「ポライトさん?」
「涙が、私のせいですね。」
フッと優しく微笑み、その優しい微笑みからは想像出来ない力で腕を引っ張られ抱きとめられた。
「大切な日です。貴方には笑顔でいて欲しい。」
体を離され、至近距離で見つめられるものだから私の心臓は最高潮に早くなる。そのままその瞳に吸い寄せられるように距離が縮まり唇同士が重なった。
「涙、とまりましたか?」
あまりに彼の大胆な行動に頭が追いつかない私は頷く事しかできなかった。
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エメラルドの猫(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉ありがとうございます^^ゆっこさんもMP推しなんですね♪MP好きな方に読んでもらえて嬉しいです!これからも楽しんでもらえるように頑張ります。 (2016年11月16日 18時) (レス) id: 7165599c43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - コメント失礼します。どれもとっても素敵な小説で、思わず惚れてしまいます(*´ω`*)私もMP推しなので、MP君がたくさんいて嬉しいです!これからも更新頑張って下さい! (2016年11月16日 17時) (レス) id: 65ea4b25bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エメラルドの猫 | 作成日時:2016年10月5日 17時