喧騒 ページ2
ナーラックが言い終わりに、意味深な笑みを浮かべた時だった。
私は不気味さに、腰の杖を構えて耳を澄ます。
ゴオッ、と風が吹くような音は、私の動物の耳を持ってさえ
「MACUSAだ!!」
「なッ……!」
次々と、その場にいたものはMACUSAに捕まるか、姿くらましをしていく。
MACUSAの役員達は疾風のごとく現れて「止まれ!!」と怒号を響かせる。
ティナはナーラックを睨みつけて叫んだ。
「通報したのね!?卑怯者!!」
気がつくと周りのポスターは全て私達の指名手配書となっている。
ご丁寧にも私達の特徴が事細かに記されている。
ティナの叫びをものともせず、寧ろ歓びつつナーラックは歯を剥き出しにして笑ったまま。
「…ハッ、やってくれるじゃない」
私は冷や汗を浮かべて、苦し紛れに嘲笑する。
思えばナーラックと同じように牙を剥いていた、かもしれない。
素早く杖を取り出し、「プロテゴ」を展開した。
私とニュート、ティナを包むように魔法が守る。
「逃げなきゃ!!」
ティナは手を大きく振りかざして、喧騒に紛れつつ悲鳴をあげる。
「まだピケットが!!」
私は、揺らめく守護呪文の中からナーラックを振り仰ぐ。
アイツはまだピケットを掴んで離さない。
クソ!
と心で叫んだ、のだが。
不敵な笑いをたたえた彼の顔面には、ガンッと拳がめり込んだ。
「ヒューッ!ナイス!」
不躾にも、私は拳を高らかに掲げて声援を送った。
「悪ぃな!おっさん!」
めり込ませた拳に、自慢げに息を吹きかける男──ジェイコブ1人。
クイーニーが後ろで嬉しそうに笑ってる。
その間にもアメリカの魔法省は私達を捕まえようとしている。
277人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
孝山火乃子(プロフ) - ミモリさん» ただいまです!!応援ありがとうございます!今よりも面白いものにしてみせますので、もう少しだけお待ちくださいね!! (2018年3月11日 12時) (レス) id: df3852abcb (このIDを非表示/違反報告)
ミモリ - おかえりなさいー!受験お疲れ様でした!これからのお話の展開楽しみにしてます! (2018年3月10日 11時) (レス) id: be7810d896 (このIDを非表示/違反報告)
孝山火乃子(プロフ) - ミモリさん» そうでしたか...!!毎日ありがとうございます!!同じ受験生、がんばりましょうね(´˘`*)これからもよろしくおねがいしますっ!! (2017年9月3日 17時) (レス) id: 363c0e75b4 (このIDを非表示/違反報告)
ミモリ - わわ!孝山さんも受験生なのですか!実は私も今年受験でして...なのに毎日欠かさずここのページを覗いてます(殴) お互い頑張りましょうね!そして、更新も楽しみにしてます! (2017年9月3日 2時) (レス) id: be7810d896 (このIDを非表示/違反報告)
孝山火乃子(プロフ) - けいさん» コメントありがとうごさいます!!更新は遅めですが、がんばりますね!!応援ありがとう! (2017年8月16日 9時) (レス) id: 363c0e75b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:孝山火乃子 | 作成日時:2017年3月23日 21時