ティナ ページ9
「っ…こっち！」
移動した先の壁に押される。
あえて冷静沈着に、でもやっぱり人は苦手で目をそらしてしまう。
でも、目をそらした先にAがいることに気がついた。
「A…！」
Aは人狼だ。
ワーウルフとか、ワービーストとかそう言う。
当然特殊能力があるわけで、
その能力が狼になることも出来るし、小さくもなれる(狼の姿で)、というものだ。
その時のAは女性のポケットから顔を出していた。
不安そうに潤む大きな瞳は青く、聡明だ。
手を伸ばし、Aを自分のポケットに入らせる。
腕をトテトテ、と走ってすっぽりとポケットにはまった。
ボウトラックルのピケットが顔を出してAを不思議そうに見ている。
それを隠すように胸ポケットを押さえた。
「貴方、どういうつもり？」
「…な、なにが？」
「動物よ！あれ貴方が逃がしたんでしょう？」
強気に迫る彼女。
「いや…わざとじゃないんだ…」
「事故だって言うの？」
しどろもどろになるニュート。
Aはひょっこりポケットから顔を出してやはり不安そうにニュートをみつめる。
「それと、ノー･マジはオブリビエイトしたんでしょうね？」
「ノー…なんだって？」
「ノー･マジ！ノー･マジック！非魔法族！！」
「あぁ、僕らはマグルって呼んでる」
なんて呑気なの、と彼女はため息をつく。
「で？オブリビエイトしたの？」
「あ、あぁ…いや、できてないんだ…」
呆れ果てて首を振っている彼女。
これ以上呆れることは無いという風に。
「…はぁ。3条のAに反するわ。貴方を連行します」
そう言って警察手帳のようなものを見せる。
「え、君ってマクーザの人？」
「…ええ」
俯きながら頷く。
「あなた、名前は？」
「スキャマンダー。ニュート･スキャマンダー。君は？」
「ポーペンティナ･ゴールドスタイン」
ティナは端的に言うと、すぐに姿くらましをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はるかかなた(プロフ) - あのー、人狼表記だとハリポタ設定ガン無視なんですが。リーマスの設定が無視されることになるし、人狼は危険魔法生物で出くわしたら災厄ってやつです。そこが引っ掛かって、楽しんでよめませんでした。すみません。 (2022年5月20日 9時) (
レス) id: 7585a0f391 (このIDを非表示/違反報告)
れんすけ - クイーニーではなく、クイニー。グランデルヴァルドではなくグリンデルバルドでいいと思います。 (2018年12月5日 18時) (レス) id: 4bd8d4113b (このIDを非表示/違反報告)
ナナーナ - クイニーの名前間違えてますよ (2018年12月1日 18時) (レス) id: e0eb430469 (このIDを非表示/違反報告)
孝山火乃子(プロフ) - アンティークさん» ホントですか！？嬉しい限りです...！ (2017年3月8日 20時) (レス) id: 363c0e75b4 (このIDを非表示/違反報告)
アンティーク - 夢主の入れかたが良いですよね！ (2017年3月8日 20時) (レス) id: 604c106721 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：孝山火乃子 | 作成日時：2017年2月19日 4時
