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君にとって最も踏み込んで
欲しくない聖域(領域)
けれど僕は暴虐者のように
その美しい聖域を土足で踏み潰して行く
「…悪いねぇ、無理やり呼び出して」
『悪いと思って無いでしょ』
普段通りに振る舞っているつもりだろうが
全身の感覚を研ぎ澄ませて周囲を警戒している
本棚、ベッド、パソコン、ドレッサー
クローゼット、テーブル、ソファ…
ゆっくり青玉色の瞳がグルリと辺りを見渡す
「そんなに警戒しないでよ。盗聴器もボイスレコーダーも持って来て無いし…ジョーカーとも連絡は取ってないから」
まぁ連絡取る手段が無いからね、とヘラリと
笑う細身の男、ヴィクトル・リヒト
『………』
「君にとってこっちの方が都合が良いだろ？」
『……お気遣い感謝するわ。で？話って何？』
ゆっくりテーブルの側のソファへ歩み寄る
月光色の髪を持つ幼女、A。
本当に先程まで酒を飲んでいたのかと
疑いたくなる程、普段通りの彼女に
リヒトはソファへ腰掛けるように促す
少し間を置いてからふかふかのソファへ腰を下す
「まぁ、まずは火華大隊長から貰ったワインでも飲んでよ」
『………』
テーブルの上に乗っているのは
薔薇の花と彼女の好みのワイン
Queen of Heartのカベルネ・ソーヴィニヨン
巷じゃ滅多に見ない高級ワインである
あの女王様(プリンセス火華)なら
この位のワイン、ポンと買える財力を
持つのだろう
リヒトは慣れた手つきでワインを開けて
Aと自分のグラスへ注ぐ
ゆらゆらとテーブルの端で揺れる金色の燭台
赤い液体がグラスの半分よりも
少ない位に注がれた
どうぞ、と手を出されたので
無言でグラスを掴んで匂いを嗅いだ
幼女の姿での赤ワイングラスは
少々大きく感じる
『…慣れたもんね』
「君やジョーカーに散々開けさせられたからね」
『………美味しいわ』
赤い液体を幼女の白い体内へ流し込んで行く
これでチーズやローストビーフがあれば完璧ね
と悪魔的な笑みを浮かべた
リヒトは言うと思った〜っと
笑って自分もワインを口にした
「生前、この"ワイン"をこよなく愛して飲んだ有名人が居るんだけど…知ってる？」
『……有名人？』
ニヤリと笑ってグラスをゆらゆら揺らしながら
中に入っているワインを回す
「君も良く知ってる人物だよ…」
『………』
「"キャロル・A・カルミア・アナスタシア"」
『………』
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辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます(^^)夢主とリヒトさんの関係はそうであってくれと願って刺の無い黄色の薔薇にしました(^^) (2020年9月22日 23時) (
レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yurki(プロフ) - 更新お疲れ様です！凄いです…読んですぐに花言葉調べに行っちゃいました笑いつもありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2020年9月22日 14時) (レス) id: c534ba0c76 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - かぼちゃさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて光栄です（ ; ; ）私もカチコミ組押しなのでこれからもどんどん夢と絡ませる予定です(*´-`) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます！更新頻度にムラがありますが今後もどうぞ宜しくお願いします(^^) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃ - この作品すごく面白いですね…!!作品が始まった時から毎日密かに見ていました…この作品奥が深くて読んでいてすごい面白くて楽しいし、個人的にカチコミ組めちゃめちゃ好きなので…もう、ほんと、ありがとうございます…(?)更新頑張ってください!!応援してます!! (2020年9月22日 11時) (レス) id: a71fca1158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：辰砂 | 作成日時：2020年9月21日 14時
