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『………(そういえば、最近"香水"の匂いがしないわね)』
男が勝手にAのベッドへ
入り込む様になった頃は煙草の匂いに混じって
甘い香水の匂いが男からフワリと香った
シャワーでも浴びてから
寝る様になったのだろうかと思い
男の長い黒髪に小さな手を伸ばせば
グンッとその手を掴まれて
男の身体に顔面を打つける
「……今日は積極的じゃねェの」
『……鼻をぶつけたわ。痛い…』
「Aの可愛い鼻が低くなっちまったか？」
『もし低くなったら貴方(ジョーカー)に弁償して貰うわ』
ジョーカーはニヤりと笑って低くなってねェよと
Aの手を掴んで無い方の手で
白い鼻を突いた
「お前に寝込みを襲われたのは初だな」
『人聞きの悪い事を言わないでくれる？ただ、匂いを確認しようとしただけよ』
「匂い？」
『シャワーを浴びたかどうかの確認よ』
「………お前、俺が寝てる間にいつもそんな事してんじゃねェだろうな…」
『してないわよ。ただ……………………』
そこでピタリとAは身体を硬直させた
今思えばあの香水の匂いは"女用"だ
女用の香水をジョーカーがする理由も無いし
所持している事も多分無い
彼から女用の香水が香ると言う事は
その香水を付けた女と長い時間
密着していなければならない
ジョーカーだって子供では無い
外に女の1人や2人いたって不思議じゃ無い
「…どうした」
『いいえ、何でも無いわ』
不快にさせたのなら謝るわ、ごめんなさいと
言ってAは顔を伏せた
危ない、踏み込んではいけない領域に
足を踏み入れる所だった
まぁ、あの爆発頭なら
グイグイ踏み込んで行くんだろうな、と
頭の隅てそんな事を思っていた
「…言ってみろ」
『…へ？』
「何かあったんだろ？言ってみろよ」
そう言ってジョーカーはAの手を離した
他人の色恋沙汰に口を出すなんて
無粋な事はしなく無い
そもそも色恋に興味が無いし
恋愛脳とは最も非合理的な誤ちを犯す確率が
高いのだ
Aはそうなりたくは無いし
余計な事に首を突っ込んで
面倒事を起こしたく無いのが本音だ
『別に、大した事じゃ無いのよ？ただ、最近"情人"の香りがしないからシャワーを浴びてから就寝しているのかと思っただけ』
それだけよ、と言って小さな欠伸をしながら
ベッドから降りようと端へ移動すれは
服を力一杯引っ張られAの小さな身体は
再び大きなベッドの上に沈んだ
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辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます(^^)夢主とリヒトさんの関係はそうであってくれと願って刺の無い黄色の薔薇にしました(^^) (2020年9月22日 23時) (
レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yurki(プロフ) - 更新お疲れ様です！凄いです…読んですぐに花言葉調べに行っちゃいました笑いつもありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2020年9月22日 14時) (レス) id: c534ba0c76 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - かぼちゃさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて光栄です（ ; ; ）私もカチコミ組押しなのでこれからもどんどん夢と絡ませる予定です(*´-`) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます！更新頻度にムラがありますが今後もどうぞ宜しくお願いします(^^) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃ - この作品すごく面白いですね…!!作品が始まった時から毎日密かに見ていました…この作品奥が深くて読んでいてすごい面白くて楽しいし、個人的にカチコミ組めちゃめちゃ好きなので…もう、ほんと、ありがとうございます…(?)更新頑張ってください!!応援してます!! (2020年9月22日 11時) (レス) id: a71fca1158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：辰砂 | 作成日時：2020年9月21日 14時
