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クスクス笑って紅丸へ酒を酌す
笑顔のままの破壊王は
Aの空いたお猪口へ酒を受け取り酌し返す
俺は潰れねェと言って酒を飲む紅丸に
紺炉もAも笑って酒を飲んだ
3人が楽しく酒を飲んでいれば
ピロピロピロピロと可愛らしい機械音が
客間に響いた
それはAのキャリーケースの中から
聞こえて来る
彼女はお猪口を卓袱台へ置いて
キャリーケースを開けて音のなっている
小さなデバイスを取り出した
ディスプレイには「steel wool」と書かれていた
「なんだ、煩ェ」
『ああ、ごめんなさい。………少し縁側を借りるわ』
すぐ戻るわ、と言って障子を開けて
縁側に出て腰掛ける
外は真っ暗、満点の星がAを
見下ろしていた
相変わらずピロピロ煩いデバイスの
横のボタンを押して耳へ当てる
『こんな夜更けに何か用かしら？』
〈やぁA。浅草はどうだい？〉
『そうね…貴方からの連絡が来るまで楽しくやっていたわ』
デバイスの向こうから聞こえる聞き慣れた声主は
ケラケラ笑うヴィクトル・リヒトだった
『……それで？何か用かしら？』
〈実は今日、新たな"アドラバースト"保持者が見つかって、鬼も出て大変だったんだよ〉
『とても興味深いお話だけど…その話は帰ってからじゃダメかしら？』
なんでも昼間、新たに5人目の
"アドラバースト"保持者が確認され
鬼の焔ビトも出現し
鎮魂するのに大変だったらしい
浅草へ応援要請もしたらしいが
電話に出なかった為に大変な思いをしたそうだ
昼間は浅草も浅草で大変だったのだ
詳しい内容はまた後日話すとして…
リヒトは何故今Aへ
電話をかけて来たのだろう
『本題は何かしら？』
〈どうしてもAに話たい事があってね〉
『…悪いけど、今は無理ね。言ったでしょ？私今日は浅草に居るって……』
〈火華大隊長からワインを貰ったんだ。"Queen of Heartのカベルネ・ソーヴィニヨン"〉
『…………』
君、このワイン好きだろ？と
何か裏で企んでいる時のリヒトの声が
Aの鼓膜を揺らす
『素敵なお誘いだけど、私もうお酒を飲んで酔ってるの。今日は帰れそうに無いわ』
〈いくらアルコールを摂取しても変わらない君が？酔ってるなんて信じられないね〉
『……可愛くないわね』
〈それは悪かったね〉
『でもお酒はもう飲んでいるの。今日は無理だわ』
〈いや、今日じゃ無いと駄目なんだよ〉
『……………どうして？』
〈言ったでしょ。君にどうしても話たい事があるって……〉
『……………』
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辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます(^^)夢主とリヒトさんの関係はそうであってくれと願って刺の無い黄色の薔薇にしました(^^) (2020年9月22日 23時) (
レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yurki(プロフ) - 更新お疲れ様です！凄いです…読んですぐに花言葉調べに行っちゃいました笑いつもありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2020年9月22日 14時) (レス) id: c534ba0c76 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - かぼちゃさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて光栄です（ ; ; ）私もカチコミ組押しなのでこれからもどんどん夢と絡ませる予定です(*´-`) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます！更新頻度にムラがありますが今後もどうぞ宜しくお願いします(^^) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃ - この作品すごく面白いですね…!!作品が始まった時から毎日密かに見ていました…この作品奥が深くて読んでいてすごい面白くて楽しいし、個人的にカチコミ組めちゃめちゃ好きなので…もう、ほんと、ありがとうございます…(?)更新頑張ってください!!応援してます!! (2020年9月22日 11時) (レス) id: a71fca1158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：辰砂 | 作成日時：2020年9月21日 14時
