144 ページ24
リヒトはダンボールいっぱいに道具を詰め込み
"地下"を後にした
先日、鳩ノ巣渓谷でやっとの思いで見つけた
プラナリアをAは研究しなくてはならない
苦労して手に入れたプラナリアを見たリヒトは
言ってくれれば灰島(研究所)から10匹や20匹
持ってきてあげたのに、と笑われた
そのヘラリとした表情にAもジョーカーも
少しばかりイラッとしたのは言わぬが仏だ
「A」
『…？』
パソコンと睨めっこをしていれば
隣でジョーカーが何やら小瓶に入った
乾燥した葉を持ってAへ
コレが欲しいと言った
小瓶の中身を熟知している彼女は慌てて
ジョーカーからその小瓶を奪い取ろうとするが
ヒョイと手の届かない高さまで持ち上げられて
奪い取る事は叶わなかった
『ちょっと！それはダメだわ』
「何で？別にいいだろ？」
『ダメよ。そもそもそれが何か知ってるの？』
「"アブナイ葉っぱ"だろ？」
『ええ、そうよ。"とても危険な葉っぱよ"危ないわ、返して』
嫌だって言ったら怒るか？と
Aよりも遥かに高い位置にある顔は
何か良からぬ事を考えている時の顔になっていた
『怒るわよ…本当に危ないの。良い子だから返しなさい』
「……俺は飼い犬か」
『似たようなモノでしょ？』
「……教会に行く時に使いたいんだよ」
『………それだけ？』
それだけ、と言ってジョーカーは小瓶を
Aへ手渡す
小瓶の蓋は密閉されており簡単に開かないように
なっている
『"シロバナヨウシュチョウセンアサガオ"』
「……ソイツの名前か？」
『ええ、ダチュラ、曼陀羅華、キチガイナスビ…いろんな呼び方をするけれどコレは相当危険な植物よ』
「ラリっちまうんだろ？」
『ええ、強い幻覚作用の持つ植物として有名だけれども…中には麻酔の成分も入っているの』
Aの趣味…ではないが
研究に行き詰まったり、気分転換をしたい時に
危険なモノを作る事で
ストレスを発散する癖がある
今まで作ってきた毒薬や薬、
ちょっとした暗器から拳銃の改造まで
100を超える種類を彼女は1人で制作していた
『………そうね…久しぶりに、少しだけ遊びましょうか』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます(^^)夢主とリヒトさんの関係はそうであってくれと願って刺の無い黄色の薔薇にしました(^^) (2020年9月22日 23時) (
レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yurki(プロフ) - 更新お疲れ様です！凄いです…読んですぐに花言葉調べに行っちゃいました笑いつもありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2020年9月22日 14時) (レス) id: c534ba0c76 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - かぼちゃさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて光栄です（ ; ; ）私もカチコミ組押しなのでこれからもどんどん夢と絡ませる予定です(*´-`) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます！更新頻度にムラがありますが今後もどうぞ宜しくお願いします(^^) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃ - この作品すごく面白いですね…!!作品が始まった時から毎日密かに見ていました…この作品奥が深くて読んでいてすごい面白くて楽しいし、個人的にカチコミ組めちゃめちゃ好きなので…もう、ほんと、ありがとうございます…(?)更新頑張ってください!!応援してます!! (2020年9月22日 11時) (レス) id: a71fca1158 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：辰砂 | 作成日時：2020年9月21日 14時
