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リヒトはAの飲みかけのワインを持って
ベッドへと移動する
寝転んでボケッとしている彼女へグラスを渡す
「本当は、君が誰で、何者なのかはどうだって良いんだ」
『…』
「ただ、僕らの追い求める"真理"にたまたま君の生家が絡んで居ただけの話さ」
『…それでも傷ついたわ。か弱い幼女に何て真似するのよ』
「僕よりも腕っぷしの強い幼女はとてもか弱いとは言えないけどね」
ニヤリと笑ったリヒトから
ワイングラスを受け取る
ゆらゆら揺れる赤色の液体
リヒトが自分のグラスを
Aへ向けて少し傾ける
それを見て呆れた様に笑ったA
「お詫びと思って、わざわざこんな良いワイン用意してのに」
『貰い物でしょ？』
「柄にも無く花屋へ寄った僕の心境を察して貰いたいよ」
『貴方が花屋だなんて…ふふっ…似合わないわね』
「僕もそう思う」
Aはリヒトのワイングラスに
カチン、と自分のグラスをくっ付けた
「改めて宜しく、伏魔殿のAさん」
『此方こそ、宜しくお願いするわ。seekerさん』
飲みかけだったワインを全て飲み干し
テーブルに置いたあった薔薇の花瓶を手に取り
リヒトへ見せつけた
『コレを見た瞬間に覚悟を決めたわ』
「…ただの薔薇じゃん」
『いいえ、賢い貴方がこの意味を知らない訳無いじゃない』
黄色の薔薇の中に赤色の薔薇
この意味を知っているAは内心青ざめた
"貴方がどんなに不実でも"と言う意味だ
Aは刺の付いた黄色の薔薇を一輪取って
それを見つめた
プリンセス火華から貰ったと言うワインに
普段のリヒトなら絶対花など買わない
恐らく遅くまでプリンセス火華と
何やら話をしていたんだろう
もしかしたら花に詳しい
火華の入れ知恵かもしれない
「どうかなァ…科学者なもんで誰かに気を使う事に関して疎いから」
『せめて、刺は取って貰いなさいよ。痛かったわ』
刺の刺さった手の平には小さな赤い斑点がある
リヒトはそれは自業自得でしょと肩を竦める
そして持っていたワイングラスを
テーブルに置いてAの持っている花瓶から
一輪の黄色い薔薇を取って彼女へ差し出す
『？？』
「ジョーカーには言わないでよ？Aに怪我させたなんて知ったら殺されかねない」
『…馬鹿ね、そんな事無いわよ』
リヒトの差し出した黄色の薔薇には
"刺が付いていなかった"
刺の無い薔薇
黄色い薔薇の花言葉に共通するのは…
Aはクスリと笑ってリヒトから
刺の無い薔薇を受け取る
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辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます(^^)夢主とリヒトさんの関係はそうであってくれと願って刺の無い黄色の薔薇にしました(^^) (2020年9月22日 23時) (
レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yurki(プロフ) - 更新お疲れ様です！凄いです…読んですぐに花言葉調べに行っちゃいました笑いつもありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2020年9月22日 14時) (レス) id: c534ba0c76 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - かぼちゃさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて光栄です（ ; ; ）私もカチコミ組押しなのでこれからもどんどん夢と絡ませる予定です(*´-`) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - Yurkiさん» ありがとうございます！更新頻度にムラがありますが今後もどうぞ宜しくお願いします(^^) (2020年9月22日 13時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃ - この作品すごく面白いですね…!!作品が始まった時から毎日密かに見ていました…この作品奥が深くて読んでいてすごい面白くて楽しいし、個人的にカチコミ組めちゃめちゃ好きなので…もう、ほんと、ありがとうございます…(?)更新頑張ってください!!応援してます!! (2020年9月22日 11時) (レス) id: a71fca1158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：辰砂 | 作成日時：2020年9月21日 14時
