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涙崇が興奮気味に縁側の遠くの方を指をさす
紅丸と同じ目線になるようにしゃがんで
耳元で小声で話をしている
だが、小声と言っても大して音量を
下げられて無いので
結局普通の声が紅丸の耳に入る
内心煩ェなと思いながら
四月馬鹿の指の先を目で追った
「………誰だ」
「可愛いだろ？」
縁側の最端、詰所の影が掛かっている所で
1人の幼女が分厚い本を読んでいた。
ホワイトゴールドの髪に白くて透き通る肌
衣服から伸びる手足は細くて
まるで異国の人形のようだった
紺炉も涙崇や紅丸の側にやってきて
縁側の最端で本を読む幼女を見た
「ありゃ"涙崇の娘"じゃねェか…居間に居ねェと思ったら……」
「……はァ？」
「そうそう！俺の、"可愛い"1人娘」
「聞けば紅と同じくれェの歳だってな」
「……お前、ガキなんていたのか」
「な？な？可愛いだろ？俺の娘、世界一可愛いんだよ」
「嫁さんは」
「嫁も世界一だ。あんな良い女はこの世に2人と居ねェ」
「………………きめェ」
それはもう世界一とは言わないだろうと
紺炉は苦笑いをするしかなかった
自分の娘と同じくらいの子供に
キモいと言われようが
涙崇は自分の娘を見てデレデレしていた
「どォだ、紅丸？俺の娘可愛いだろ？嫁に欲しいだろ？」
「良かったな紅。将来の嫁さんが別嬪で」
「大事な娘だ。本当は誰にもやりたくねェが…紅丸なら俺は許す」
「いらねェ」
「な、なにィィイイ！！！？」
大声を出してその場にひっくり返る大の大人を
紺炉と紅丸は煩ェと上から見下ろした
動きがいちいちデカくて鬱陶しい
この世の終わりのような顔をして
紅丸にしがみつく四月馬鹿に居合手刀を
打ち込みたいと思った
「お、おま…あの、あの可愛さがわからねェのか…」
「……俺は"お高くとまった奴"は嫌いなんだ」
こんなに馬鹿騒ぎしているのに
幼女は何の反応もせずに
ただ淡々と分厚い本を読んでいた
遠くてハッキリ分からないが
顔立ちが整っているのは間違いないのだろう
けれど自分はお前達と違う、と言っているような
あの落ち着いた態度が紅丸は気に入らなかった
何よりあんな日陰にいるのに
彼女がキラキラ輝いてどうも月と重なって見え
余計に不服だった
四月馬鹿を無視して幼女を見ていれば
紅丸の頭上で紺炉と涙崇が話をしていた
「将来は別嬪になると思うんだがなァ」
「……お前さんに似なくて良かったな」
「………(気に入らねェ)」
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ゆー - アアアアア紺さんと紅ちゃんも来たヨォ最高 (2020年12月3日 22時) (
レス) id: a1e8810d71 (このIDを非表示/違反報告)
辰砂(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます(^^)楽しんで頂けて幸いです！このご時世ですからね…今の所体調不良は無いですが私のペースで更新しますので何卒宜しくお願いします (2020年9月9日 16時) (レス) id: 96fa6c78c6 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - とても雰囲気が好きです！前作に引き続き、楽しませてもらってます。こんな世の中なので健康に気をつかいつつ、更新頑張ってください！ (2020年9月8日 23時) (レス) id: 23cfa4baa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：辰砂 | 作成日時：2020年8月31日 13時
