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炉に相変わらず酸素を送り込み火の温度を上げる

そこで溶けた銅を薄い板にする。
銅板が出来上がれば叩いて伸ばして
円盤状に削っていく。

これを二枚作る。

円盤形成はアレキやクロム、コハク、スイカに
任せて千空は銅線のカバーを作っていた。

ここでようやくあさぎりゲンが
千空のおかしな顔面に質問をした。

何故急にそんなに膨れ上がり
涙を流しているのか……

どうやらウルシかぶれだと言う。


『普通のウルシではそんなにならないはず。君の身体は一体どうなっているの?』

「オメーにだけは言われたかねぇ」

『…とても興味深い。死んだら私が解剖しても良いかい?』

「怖っ!?なんて恐ろしい事ナチュラルに聞いてんのアレキちゃん!!」

『…………ほら、薬』


クリの葉、樹皮、イガを煎じてお茶にして
それを患部へとぶっかける。

この場合、何処が患部なのかわからないので
とりあえず頭から大量にかけてあげた。


クリはウルシかぶれや火傷に効く。

親切心で薬をかけてやったのに凄く睨まれた
隣にいた、あさぎりゲンは苦笑い
無表情で空になった土器を持つアレキ

この3人は遠くから見たらとても変だった
しかし誰もそれを口にはしなかった。


発電機が完成する頃には千空の顔は
元どおりに戻っていた。

Aの薬が効いたのだろう。


「円盤を同時に回すのか!かなり難しいな」

「2人でやれば良いんだよ!」

「息合わせて回さねえとガッタガタにブッ壊れんぞ」

「ああ、息ピッタリで身体能力の高ぇなんつうコンビでもいりゃそいつらに……………」





「「「……あ。」」」


『……(快く了承してくれるとは思えないけど)』






そういえばこの村には兄弟で
門番をしている者達がいた。

彼らに頼もうと橋までやって来るが
いつもより激しく拒絶された。

恐らく金の槍を壊されたからだろう。

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作者名:辰砂 | 作成日時:2020年2月5日 2時

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