事故にあったら弟の推しに拾われた話【ONEPIECE】 (ページ5)

今日:41 hit、昨日:35 hit、合計:61,967 hit

次の島ページ5

『…はい？』

思わず間抜けな声が出た。

今日から私も、キッド海賊団のクルー…だと？

何でそうなった？？

私は突然の事に頭が混乱して
言われたことを素直に受け取れない。

きっと弟なら大喜びしていただろうな。

なんて考えていたら
ユースタス・キッドが声をかけてきた。

ｷｯﾄﾞ「テメェが嫌がったとしても、ここは偉大なる航路のど真ん中だ。少なからず、次の島まではここに居るしかねぇだろ」

『…たしかに』

ユースタス・キッドの言葉に納得してしまう。

この世界の海の生物って
サメどころじゃ済まないもんな。

陸には行きたいよね。

私は、改めて2人の顔を順に見る。

そして深々と頭を下げた。

『行く宛てのない私を乗せていただいて、ありがとうございます。よろしくお願いします』

私の言葉に、キラーさんがああ、と頷いてくれた。

そして船の行く末を見つめながら
教えてくれる。

ｷﾗｰ「シャボンディ諸島には明日の午前中には着く予定だ」

『え…』

思わず声が漏れた。

シャボンディ諸島ってことは
もしかして面倒なことが起きるんじゃ…。

と言うか、今からシャボンディってことは
もしかしてこれ2年前なのか？

そう思って私はキラーさんの体を
頭からつま先まで見る。

『言われてみれば細い気がする…』

ｷﾗｰ「細い？？」

そして今度はユースタス・キッドを見た。

さっきは気づかなかったけど
意識して見てみれば
ユースタス・キッドの顔に傷跡は無いし、
何よりも左腕が健在だ。

『はあ～、なるほど…』

ｷｯﾄﾞ「なっ！！？」

思わず出たクソデカため息に
ユースタス・キッドは顔を顰めた。

そしてズカズカと私に歩み寄ると
おでこがぶつかりそうな程顔を近づけて
至近距離でがんをつけてくる。

ｷｯﾄﾞ「テメェっ、なに人の顔みてため息ついてんだ！」

『あー、ごめんなさい。でも顔じゃないんです。本当にすみません』

私はそう謝りながら頭を抱えた。

だって、どう見たって2人とも2年前の姿だし…
2年前のシャボンディと言えば修羅場じゃん。

私が1人で、どうしよう…と肩を落としていると
キラーさんが大丈夫か？と声をかけてくれる。

『キラーさん…シャボンディ諸島に行くのやめません？』

ｷﾗｰ「ん？」

ｷｯﾄﾞ「はあ～!!?」

_