意識 ページ14
ル「ケイミーの首についてる爆弾外したらすぐ逃げるぞ！」
ナ「急がないと軍艦と大将が来ちゃうっ！」
ﾛｰ「海軍なら、もう来てるぞ。オークションが始まる前からずっと…この会場を取り囲んでる」
ルフィたちの会話に
ローがそう言った。
なんか、こうして実際見てみると
2年前のローって少し不気味だな。
なんて思ってると、
ローがさらに不気味に続けた。
ﾛｰ「天竜人がぶっ飛ばされる事態になるとは思わなかったろうな。…今日は面白えもんがよく見れるな」
そう言ったローがルフィを見たあと、
ふいに後ろを振り向いた。
バチッと目が合ったかと思うとニヤリと笑う。
面白いもんに私も含まれてるんですか？
と、一瞬ビクついてしまう。
ﾛﾋﾞﾝ「貴方トラファルガー・ローね。ルフィ、海賊よ」
ル「え？その熊もか？」
ﾛﾋﾞﾝ「それにあそこの彼も」
そう言ってロビンは私のすぐ隣に立つ彼に
ちらりと目をやった。
ﾛﾋﾞﾝ「ユースタス·”キャプテン”·キッド」
ﾌﾞﾙ「ええっ！？あれが、ルフィさんより懸賞金が上の？」
その言葉に、ユースタス・キッドは
挑戦的な笑みでルフィを見ていた。
ああ、この笑顔はまた怖い方の笑顔だ。
そんなユースタス・キッドの視線が
僅かにルフィからそれた。
ん？と思って彼の視線の先を追うと
そこには…
「ほら見ろ巨人くん。会場はえらい騒ぎだ」
そう言いながら舞台裏から顔を出した
ひとりの老人がいた。
彼を見て私は再び思い出した。
『あ…私、このあと気を失うかもしれないです』
ｷｯﾄﾞ「またなんか思い出したのか？」
ユースタス・キッドの言葉に答えようとした時、
舞台から会場を見渡した老人が状況を理解したようで
「まったくひどい目にあったな、ハチ…。」
そう言葉をこぼした。
そして目を伏せる。
あ…ヤバい、
そう思った瞬間、
老人が再び視線をあげた。
ゾクリ、と悪寒を感じて
全身の力が抜けた。
意識も手放しかけたその時、
大きな手が私の腰に回って
グイッと引き上げられる。
それと同時に手放しかけた意識も掬い上げられた。
腰に回された手を辿ると
まっすぐ舞台を見て面白ぇと笑う
ユースタス・キッドがそこにいた。
私が慌てて自分の脚に力を入れて立つと
腕の重みが無くなったことに気づいた彼が
私を見下ろした。
ｷｯﾄﾞ「これも知ってたんだな」
ユースタス・キッドの声に私は頷いた。
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作者名：優梨 | 作成日時：2023年2月8日 9時
