1回涙を流したなら、4 ページ4
(Aside)
「.........、12月...、か。」
自分の部屋にある、カレンダーを見て呟く。
気付けばもう3ヶ月以上が経っていて。
ふと、鏡に映った自分の姿に目を移す。
腕には手錠がかけられていて、服は乱れている。髪の毛はバラバラに切られ、ぼさぼさ。
醜いなぁ...何て、今に始まったことじゃないのに。
地下に居るのだから、時間は分からないと思っていた。でも、1日に3回、ご飯...と言っても水の入ったペットボトルと白米が少しだけ、届けられるから。
3日に1回はお風呂にも入れさせて貰える。
それから、最初の方は1週間に1回、だんだんと5日に1回、4日に1回と頻度は高くなり、今じゃ2日に1回のものとなってしまった、あいつとの行為。
その度にぐちゃぐちゃに乱され、汚され、穢される。
この前なんて、あいつが見ている前でリスカというものをやらされた。
ぽた、と血が流れ、止まらなくて。傷口はジンジンと痛むのに、手当ては施して貰えなくて。
.........いつしか、その痛みが快感となってしまって。
心の、唯一の拠り所になってしまった。
私の部屋にあるのは、カレンダー、体全体が映る大きな鏡、1人じゃ大きすぎるキングサイズのベッド。
そして、行為の度に使う道具。
カッター。
外からの情報は一切遮断され、今うらたさん達が何をしているのか知ることは出来ない。
視線の先にあるカッターを見て、自分のきたない腕に視線を戻す。
震える手を伸ばして、カッターを掴む。
ゆっくり、ゆっくりと手首にに刃を滑らせる。
つぅ......、血が出てきた。
赤黒い血。
綺麗だなぁ...。
狂ってしまった。涙はもう枯れてしまった。
そう思いながら、自分の腕を伝う血を眺める。
自分の頬を流れる“モノ”に気付かないフリをして。
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あおい(プロフ) - 久しぶりに見つけて読んでみたら、やっぱりめっちゃ面白かったです……大好きです！！ (2020年12月29日 23時) (
レス) id: e7f1d7c7f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゆ - shinoさんはじめまして！この小説すっっっごい好きです！なんかうらたんがアレなところとか！（語彙力逃走中すいません）頑張って下さい！応援してます！ (2019年8月29日 20時) (レス) id: a065501dc8 (このIDを非表示/違反報告)
エル - 初コメ失礼しますっ！この小説めっっっさ好きです！！頑張ってくださいね！待ってます！ (2019年8月3日 22時) (レス) id: b8721ff069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - (´∀｀)b (2019年8月2日 7時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - 人気な人ほど、アンチというか。。。よく思わない人がいたりするんです。今少なくとも作品をお気に入りにいれてる1600人近くは、あなた様の味方です。もちろん私も！更新待ってますね！ (2019年8月1日 12時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shino | 作成日時：2018年12月22日 16時
