全部雷のせい 。 ページ3
Aside
渡辺さんの家に来てから約1時間。いつ鳴るかも分からない雷にビクビクしながら過ごしてる。
渡辺「ねえ、聞いてる？」
A「すみません、正直聞いてないです」
渡辺「そんなところも好き」
A「そんな冗談に付き合ってる場合じゃないんで」
渡辺「ええ〜、、あ、なんで雷苦手なの？」
A「それは、、、」
___そう、それは私が小学1年生とか2年生とか、そのくらいのときの話。
クラスの男の子が急に、バッとお腹を出して
「俺ね、昨日の雷のとき、おへそ取られそうになってこうなったの！！怖かった〜！！」
と、まあ俗に言う『でべそ』を見せてきたのです。
それを見た私は、本当に鬼は存在するんだ、本当におへそ取られちゃうんだ、っていう恐怖心に駆られて雷がトラウマになってしまった、っていう。
そして、理由はとくにないけど暗いところが嫌いだから停電も怖いって話。
渡辺「うわ、可愛すぎる、、笑笑」
A「いや、さすがに今は分かってますよ、いないってことくらい。でもやっぱり1度怖いと思っちゃったらなかなかその印象って消えないじゃないですか」
渡辺「ふはは笑 今日はいくらでも怖がっていいよ、俺いるし安心でしょ？」
ほら、またそんなこと言う。なんか最近こういうこと言われると上手く返せないんだよね。
そんなふうに戸惑っていると、またもや大きな音とともに、ピカッと光り、部屋は真っ暗に。
A「え、嘘！！！」
私は反射的に渡辺さんの元に寄ってしまった。
ハッと我に返って、すみません、と言いかけたところでグッと引き寄せられた。
渡辺「Aから来たんだから、逃げるのナシじゃない？」
A「、、、」
渡辺「あー、ちょっと大人しくなるのやめて！俺マジ何もしないとか約束できないから！」
A「、、何もしないの分かってるんで、このままがいいです」
渡辺「え」
、、、え、ちょっと待って、何言ってんの？今自分でもビックリしてるよ？？？え？？
で、そういうときに限って電気がつく。
自分の顔が真っ赤なことなんて、もう分かりきってる。
A「あ、あの、助かりました、失礼します！！」
渡辺「え、A、」
今は、雷がおさまっていないことなんてどうでもよくて、ただ部屋から逃げ出したくて、渡辺さんの顔も見ずにダッシュで車に向かった。
だから私は、
実は渡辺さんも顔が真っ赤だったなんて、知ってるはずがない。
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らっぱ(プロフ) - ｍさん» コメントありがとうございます( ᵕ ᵕ̩̩ )作品を通してそう言っていただけるなんて光栄すぎます、、(> <)♡ (2022年9月11日 2時) (
レス) id: 268993e524 (このIDを非表示/違反報告)
ｍ - めちゃくちゃ面白いです‼ 私はめめ担なのですが、渡辺担（めめなべ）担になりました (2022年9月8日 20時) (レス) @page30 id: b1e101b2fd (このIDを非表示/違反報告)
らっぱ(プロフ) - えりこさん» こちらこそありがとうございます(；；) (2020年12月27日 17時) (レス) id: b90ce25a29 (このIDを非表示/違反報告)
えりこ(プロフ) - リクエストありがとうございました (2020年12月27日 7時) (レス) id: 3ced46bc05 (このIDを非表示/違反報告)
ら(プロフ) - らいなさん» こちらこそありがとうございます(；；)そんなふうに言っていただけて嬉しすぎて何回もコメント読み返しました、、本当にありがとうございます(；；) (2020年12月21日 2時) (レス) id: b90ce25a29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らっぱ
| 作成日時：2020年10月2日 8時
