鑑識課の女5【名探偵コナン】

回想(告白) ページ6

『じゃあ風見君が告白する練習台になってよ！』
『断る！』


政財界のパーティでホシをあげる任務にて、降谷に早く告白するように言う風見に、Aが出した提案を即却下されて数日たっていた。


(『断る！』って言った風見君の目が虫ケラを見るようだったな…)


警察庁のビルのロビーを歩きながらAは、ハハ…と半目で笑った。
退勤する職員たちと反対方向に歩きながら、あぁもうそんな時間かと、受付カウンターの上にある時計を見上げた。


「あ！Aちゃん！」
「松田さん！」


警察庁の職員たちの中に紛れて知っている顔を見つけた。サングラスを外して胸ポケットにしまいながらAの方へ近づいてくる松田は今日もカッコイイ。


「今日も呼び出しですか？」
「あぁ、まぁた爆弾関連の事件よ。」


頭を掻きながら面倒臭そうに言う松田にAは笑った。


「コッチで上げた犯人に公安が目をつけてた奴がいるってぇなら自分で捜査しろっての。」


松田の言葉にAは申し訳なさそうに笑った。


「でも、おかげでAちゃんに会えたからラッキーだけどね〜。」と、Aの鼻先を指でチョンとつついて笑う松田に、Aの頬は染まった。

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