女子高生の企み5 ページ22
ポアロに着くと安室は急な用事ができたと早退した後であった。組織か公安か、どちらかで呼ばれたのであろう。Aはなんて奇跡!と目を輝かせた。対する梓は残念そうな顔をしている。
「せっかく私の汚名返上できると思ってたのになぁ。」
「汚名返上って梓さん、梓さんは何もしていないのに。」
ガックリと肩を落とす梓にAはなぜ梓が気にするのかと思った。
「だってその女の人、私にソックリだったんでしょう?他人事じゃないですよ。只でさえ安室さんと二人で買い出しに行くだけでこの前SNSが炎上したんですから!」
「そ、それは大変だ…。」
「安室さんと付き合っているAさんこそ炎上しそうですが?」
深刻な問題に直面している梓を労うように言葉をかけているAに、沖矢は素直な疑問をぶつけた。
「わたしSNSやってないので。」
そこのところ大丈夫です。と笑うAに梓は「大丈夫じゃないですよ!」と声を荒げた。
「ポアロのアカウントが大変なことになってますよ!賛否両論で!!」
安室がAに告白したのはポアロでバイトし始めてすぐであった。まだ女子高生の間でイケメンの定員がいると噂になる前だった。その為、女子高生達が安室の存在を知った時にはもうAにアプローチしていたと梓は言った。
「だから、最初から安室さんのことを諦めてAさんの存在もアイドル扱いする派と、アンチAさんっていうんでしょうか、そばにいるAさんを排除したい派と2通りいるんです。」
「へ、へぇ…。」
驚きで言葉を失うAに沖矢は「ポアロから帰る際はくれぐれも背後にお気をつけて。」と真面目なのか冗談なのか判断できない口調で言った。
「わたしを誰とお思いで?」
沖矢の言葉にAは不敵な笑みを浮かべて答えた。しかし梓が続けた。
「Aさんのこと、警察官だって知っている子もいますけど、そうじゃない子もいますから、危害を加えられないように気をつけてくださいね?」
「梓さんまで、大丈夫ですって!」
Aは両手を振ってヘラっと笑った。
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yuni - とても面白いです……6年間どこで何してるか気になる視聴者も居ますがみなさん信じて待っていますよ!ご安心ください。 (4月23日 19時) (レス) id: 17290499f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる。(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新まってます! (4月16日 0時) (レス) @page23 id: 8f2ef7bb5c (このIDを非表示/違反報告)
トマト - 胸がキュンキュンしました…。更新は5年前で止まっているのですね…;;とても面白かったです!泣 (6月2日 20時) (レス) id: 39ab5c799a (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 続きが…続きがきになる…!!更新停止悲しい、、めちゃめちゃ面白かったです( ; ; ) (2023年4月11日 10時) (レス) @page23 id: 78e34d129f (このIDを非表示/違反報告)
涙愛(プロフ) - 更新停止、、、?? (2021年2月27日 21時) (レス) id: 76bb1db9cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ライス | 作成日時:2018年3月26日 20時