純黒の悪夢13 ページ18
「何故Aが!」
「頼まれたんでな、君を助けるのを手伝って欲しいと。」
安室は爪が食い込むぐらいに拳を握った。どうしてAが赤井と行動しているんだ。
赤井はあからさまに溜息を吐くと続けた。
「大体、君たちは捜査の基本中の基本、情報共有がなってない。」
それぞれが守る為だと言って個人で行動している。情報共有さえすれば何も問題はないだろう?と言う赤井に降谷は挑発的に笑った。
「生憎、僕とAは捜査上の付き合いじゃないんでね。捜査官の心得なんて口にしないでもらえます?」
安室は強風で顔に掛かる前髪を搔き上げると続けた。
「俺はAを守る為なら何だってする。」
真っ直ぐな蒼に赤井はやれやれと肩をすぼめた。
「だから、君たちは似ていて面倒臭い。」
「何だと?!」
赤井は安室の靴を指差して言った。
「彼女の仕業で、君の靴に発信器が仕掛けれられている。その発信器のおかげで君達が捕らわれていた倉庫を見つけ出すことができた。彼女も君を守るためには何でもすると言っていた。」
赤井の言葉に、安室が靴底を探ると小さな発信器が出てきた。守る為だと組織関係の事件からは遠ざけてきたが、してやられたと安室は苦笑した。
(Aは危険からひとりだけ遠ざけられて黙っている女じゃなかった。)
安室は手の中の発信器を握りつぶして壊した。
「……良いのか?また彼女は心配するぞ。」
「やはり巻き込むわけにはいかない。Aが心配する前に彼女の元に戻れば良い話だ。」
安室が手を開くとサラサラと壊れた発信器の破片が風に舞って行った。「さて、僕がここに来た理由をお教えしましょうか。」と、赤井を見据えて言った。
「FBIに手を引けと言いに来たんですよ。キュラソーは我々公安がもらい受けるとね」
「いやだ。と言ったら?」
「力づくで…奪うまで」
安室の言葉に赤井はフッと笑った。
「退けぇっ!!赤井秀一!!」
カンカン―――と音を立て、安室が一気に赤井との距離を詰め、赤井に向かって拳を繰り出しだした。
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ライス(プロフ) - とても深いグリーンさん» コメントありがとうございます!ホワイトもお読みいただいて!ありがとうございます。二足の草鞋にした途端に更新がさらに遅くなってしまって申し訳ないですが、更新頑張ります! (2018年3月26日 20時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 羽田莉來さん» コメントありがとうございます!そうですよねー!私も書いてみたいです!今後書けたらいいなぁと思います! (2018年3月26日 20時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - 最近更新してくださってうれしいです(^^)ホワイトも楽しく読ませて頂いてます。両立は大変かもしれませんが頑張って下さいp(^-^)q応援してます♪ (2018年3月19日 20時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
羽田莉來 - 夢主が公安時代の、付き合いたての時のお話がいつか見てみたいです!どっちが、どんな感じで告白したのかとか気になります。余裕がある時でいいので、検討して頂けると嬉しいです。スルーして頂いてもいいです笑 応援してます! (2018年3月15日 23時) (レス) id: 0caa1fa3ee (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 友の死回想編は一応完結になります。この話の続きとしてシリーズ1の女子会の回想に繋がります。なかなか更新が遅くて申し訳ないですが、映画までに裏切りのステージやりたいですね! (2018年3月5日 21時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ライス | 作成日時:2017年11月29日 21時