純黒の悪夢11 ページ16
「アレを使え」
ジンはその言葉を発し、電話を切ればベルモットは驚いた様に声を上げた。
「ジン!まさか本当にアレを使うつもりなの!!?」
「ラムからの命令だ。絶対に失敗できねぇからな」
「アニキ!すみません、逃げられやした…」
ウォッカが戻ってきてジンに報告した。
「キールやバーボンは後回しだ。先にキュラソーを奪還する」
そう言うとジンはニヤリと笑った。
「東都水族館だ。」
「ジン!あなたまさか…こうなる事を予想してあの仕掛けを?」
ジンの言葉にベルモットが驚いた。それを見てジンは口角を上げた。
「行くぞ。」
ジン、ウォッカ、ベルモットは東都水族館に向かって倉庫を後にした。
その後、周囲に誰もいないことを確認した降谷は倉庫を出た。
その後ろ姿を見ながらAは動けないでいた。
「いいのか?」
「…え?」
ライフルを片付け、いつの間にかAの隣に来た赤井が言った。
「折角安室君を助けたのに声をかけなくて。」
「………はい。今は事態の収拾だけに集中すべきだと思って…。」
複雑そうな表情で降谷の後ろ姿を見るAに赤井は溜息を吐いた。
「全く、お前たちは似た者同士というか…面倒臭いな。」
「なっ……!」
存外な言葉に反論しようと赤井に顔を向けたAの頭をクシャッと撫でると、赤井は歩き出した。
「俺は奴らが言っていた東都水族館に行く。お前はどうする?」
赤井に乱された髪を整えながらAは答えた。
「不穏な言葉を聞いてしまいましたからね、警視庁に報告します。そして、警察官として水族館に出動します。」
Aの決意に満ちた表情に赤井は「フッ」と笑うと、
「では、これからは別行動だ。」
「はい。」
赤井は煙草を加えて火をつけると歩き出した。Aは、赤井とは反対方向に歩き出し、携帯を取り出すと警視庁に電話をかけた。
2079人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ライス(プロフ) - とても深いグリーンさん» コメントありがとうございます!ホワイトもお読みいただいて!ありがとうございます。二足の草鞋にした途端に更新がさらに遅くなってしまって申し訳ないですが、更新頑張ります! (2018年3月26日 20時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 羽田莉來さん» コメントありがとうございます!そうですよねー!私も書いてみたいです!今後書けたらいいなぁと思います! (2018年3月26日 20時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - 最近更新してくださってうれしいです(^^)ホワイトも楽しく読ませて頂いてます。両立は大変かもしれませんが頑張って下さいp(^-^)q応援してます♪ (2018年3月19日 20時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
羽田莉來 - 夢主が公安時代の、付き合いたての時のお話がいつか見てみたいです!どっちが、どんな感じで告白したのかとか気になります。余裕がある時でいいので、検討して頂けると嬉しいです。スルーして頂いてもいいです笑 応援してます! (2018年3月15日 23時) (レス) id: 0caa1fa3ee (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 友の死回想編は一応完結になります。この話の続きとしてシリーズ1の女子会の回想に繋がります。なかなか更新が遅くて申し訳ないですが、映画までに裏切りのステージやりたいですね! (2018年3月5日 21時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ライス | 作成日時:2017年11月29日 21時