緋色の序章3 ページ7
「じゃあ君かね？渋谷夏子さんが誰かに公園の階段から突き落とされたと通報したのは…」
安室に話を聞いていた目暮が驚いて言った。
「ええ、彼女にはストーカーの調査と一緒に身辺警護も頼まれていましたので。いつものように近道である公園を通って帰宅するのを見届けようと思っていたんですが、まさか公園の階段から転がり落ちてくるとは…」
その証言に目暮と高木はさらに驚いた。
「た、確か通報者は誰かが突き落としたと言っていたはず…」
「み、見たのかね？犯人を？！」
彼らの問いに、安室は階段にたたずんで見下ろしている犯人のシルエットは見たと言った。車の中から見たのと、すぐに走り去ってしまったため、顔は見えなかったという。
それならば警察が到着するまで何故現場で待っていなかったのかと呆れた表情で言う目暮に安室は、
「車の中に別のクライアントを乗せていましてね、その方がかかわりたくないと言うもので…」
それは組織の相棒の女性なのだろう。Aは花見の事件の時のことを思い出した。お互いによく分かり合えているような関係だった女性。きっと組織の仕事の際は彼女を助手席に乗せて動いているのだろう。Aの中に暗いモヤモヤとした感情が渦巻いた。
命をかけて潜入している降谷に、自分が抱くこの感情が恥ずかしく、とてもじゃないが知られたくない嫉妬心だとAは感じた。
「じゃああなたは重体の夏子を置き去りにしたってわけ？」
「もちろん救急車が来るのを確認してから立ち去りましたけど、それが何か？」
一触触発の雰囲気に高木が「ジョディ捜査官は渋谷先生と親友だったそうなので」と説明すると、さらに安室はジョディの怒りを煽るような言葉を続けた。その空気を払拭したのは、努めて無邪気に会話に入ったコナンであった。
「それよりさあ！もう一度ちゃんとお話し聞いてみようよ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1713人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chie(プロフ) - 毎回楽しく拝見させていただいています！続きも楽しみに待ってます！ (2017年11月30日 0時) (
レス) id: f0b8527a99 (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - かにのすけ。さん» ぉぉぉ！こういう降谷さん！！なんという嬉しい言葉！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 藍莉さん» 更新を待っていてもらえて凄く嬉しいです！！ありがとうございます！安室さん、こんなに主人公にベタ惚れで大丈夫かなと書いてて思います笑 更新頑張ります！！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 雨令さん» 安室さんはポアロのエロいお兄さんというイメージですからね笑 良かったと言っていただけて嬉しいですー！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
かにのすけ。(プロフ) - これです！！こういう降谷さんが見たかったんです！！続き待ってます！！ (2017年11月28日 18時) (レス) id: 53a735ef35 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ライス
| 作成日時：2017年9月10日 16時
