ちょっとしたパーティ5 ページ41
「うわぁ…想像以上だ……」
Aは鈴木財閥の新ビルを見上げて思わず感想をこぼした。50階は優に超えるであろう高層ビルである。
「会場は最上階のレストランよ!早く早く!」
年相応にはしゃぐ園子を見ながら、この子がこのビルの持ち主とは到底思えないなとAは思った。
会場に着くともう既に参加者は集っていた。政財界の大物からテレビで見たことあるセレブから、そうそうたる面子である。明らかに場違い感を感じる。
「いーのよ、そういうのはお爺様に用があるだけなんだから放っておけば。」
固まっているAの緊張をほぐすように園子が言った。やはりさっきの言葉はとり消そう。さすがご令嬢。慣れているんだ。
「あ!園子!見て見て!あそこに俳優の◯◯さんがいるよ!」
「キャー!イケメェェン!」
そしてご令嬢の幼馴染も肝が座っている。イケメン俳優を見つけてはしゃいでいる。
(ま、美味しいごはん食べれるからラッキー!)
立食はいかに最初から最後まで食べ続けられるかが重要である。まずは寿司を狙う。上等なネタの寿司と刺身をゲットしてからお肉に行こう。お肉は案外最後まで売り切れないから。
「いやAさん、鈴木財閥のパーティーで食べ物が無くなるなんてことは無いと思うよ。」
「え?コナン君!わたしの心の声が…!」
「いや、声に出してたし。」
「あれ?そうだった?」
呆れたようにAを見るコナンに苦笑すると、「とりあえず乾杯の飲み物を取りに行こう!」とコナンの手を握った。
「手を繋ぐの、蘭ちゃんじゃなくてごめんね?」
「べ、別に!」
コナンは少しだけ頬を染めてAと手を繋いだ。
好きなメニューをよそって、会場の壁際で絶品の料理達を黙々と食べていると、視界に長身の男性が入った。
(見たことある…)
何となく見たことがある。たぶんテレビでだろう。俳優か、モデルか、なんだっただろう。その彼の周りには綺麗に着飾った女性達が数人取り巻いている。Aはそんな光景に既視感を覚えた。
それはまだ降谷が黒の組織に潜入する前である。政財界のパーティーでの捜査をした事があった。
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chie(プロフ) - 毎回楽しく拝見させていただいています!続きも楽しみに待ってます! (2017年11月30日 0時) (レス) id: f0b8527a99 (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - かにのすけ。さん» ぉぉぉ!こういう降谷さん!!なんという嬉しい言葉!ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 藍莉さん» 更新を待っていてもらえて凄く嬉しいです!!ありがとうございます!安室さん、こんなに主人公にベタ惚れで大丈夫かなと書いてて思います笑 更新頑張ります!! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 雨令さん» 安室さんはポアロのエロいお兄さんというイメージですからね笑 良かったと言っていただけて嬉しいですー! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
かにのすけ。(プロフ) - これです!!こういう降谷さんが見たかったんです!!続き待ってます!! (2017年11月28日 18時) (レス) id: 53a735ef35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ライス | 作成日時:2017年9月10日 16時