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緋色の追求6 ページ17

『恐らく俺の身柄を奴らに引き渡し組織の中心近くに食い込む算段だったようだが、これだけは言っておく。目先の事に囚われて、狩るべき相手を見誤らないで頂きたい。君は敵に回したくない男の1人なんでね。それと、彼の事は今でも悪かったと思っている…。』


降谷はギリっと奥歯を噛んだ。


『あと、AA。』


赤井秀一の口から自分の愛しい人の名前が出て降谷の顔色が変わる。


『2年前に俺が撃った公安なんだが、息災か?』


降谷の表情が不快に歪んだ。握りしめた携帯電話が悲鳴をあげた。


『お前には関係のないことだ。』


赤井はフッと笑うと「そうか」と答えた。そして、「利用されてるのではなくて良かったな。」と呟いた。


『なんだと?』


降谷は赤井の言っている意味がわからず聞き返したが、返答はなかった。
それとは反して、インカムに手を当てていたAは瞳を揺らした。Aはインカムを耳から外すと風見に返した。まだ話の途中だぞという視線でAを見る風見に、


「もういいや。帰るわ。風見君、ありがと。」


と、Aは来た時のように軽く手を挙げるとその場を後にした。が、クルッと振り向くと、


「風見君!今日私がここにいた事は降谷さんには内緒ね!」


と言った。これが降谷にバレたら何を言われるか分かったものじゃない。「はぁ?!」と恐らく降谷の指示でAがここに来たと思っていただろう反応を風見がしている。降谷にバレたら部外者を公安の捜査に関わらせたということで風見も大目玉を食らうだろう。


(これは風見君も黙っているな。)


と確信したAはニヤリと笑った。


Aは家路を急いだ。赤井は今の会話をAに聞かれているとは知らないはずだ。赤井はAに対してミスを犯した。赤井が帰る前に今工藤邸にいる沖矢昴に会わなければならない。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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chie(プロフ) - 毎回楽しく拝見させていただいています!続きも楽しみに待ってます! (2017年11月30日 0時) (レス) id: f0b8527a99 (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - かにのすけ。さん» ぉぉぉ!こういう降谷さん!!なんという嬉しい言葉!ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 藍莉さん» 更新を待っていてもらえて凄く嬉しいです!!ありがとうございます!安室さん、こんなに主人公にベタ惚れで大丈夫かなと書いてて思います笑 更新頑張ります!! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 雨令さん» 安室さんはポアロのエロいお兄さんというイメージですからね笑 良かったと言っていただけて嬉しいですー! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
かにのすけ。(プロフ) - これです!!こういう降谷さんが見たかったんです!!続き待ってます!! (2017年11月28日 18時) (レス) id: 53a735ef35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ライス | 作成日時:2017年9月10日 16時

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