緋色の追求5 ページ16
降谷の追求に、沖矢が取ったマスクは口元にしていたサージカルマスクだった。風邪気味なのでマスクをしても良いかと聞いている。その行動は降谷の痺れを切らすには十分であった。
「そのマスクじゃない、その変装を解けと言っているんだ赤井秀一！！！」
「変装？赤井秀一？さっきから一体何の話です？」
熱くなった降谷に、沖矢はその飄々とした態度を崩さない。
「そもそも赤井秀一という男、僕と似ているんですか？」
「フン…顔は変装、声は変声期。そう、その大きさは丁度そのハイネックで隠れるくらいなんだよ！！」
降谷は沖矢のハイネックを下にずり下げた。が、その首には変声期は無かった。その時初めて自信に満ち溢れていた降谷の表情に困惑の色が浮かんだ。
丁度その時、降谷の電話が鳴った。赤井秀一が来葉峠にいるらしい。Aの周りの公安メンバーも慌ただしくなった。降谷と繋いである電話をインカムに流れて来るように設定した。
ドン！！
と銃声のような音がインカムから聞こえ、Aは来葉峠で銃撃が始まったのかと眉を寄せた。赤井が拳銃で発砲したと来葉峠の捜査官から報告があった。
『先頭の車はタイヤに被弾してクラッシュ。後続車もそれに巻き込まれて走行不能車の続出で…』
『動ける車があるのなら奴を追え！！今逃したら今度はどこに雲隠れするか…』
降谷が来葉峠の公安メンバーに指示を出す。沖矢昴が赤井秀一だという降谷の推理は正しかったはずだ。Aも確信を持っていた。だが、沖矢の正体に気づいたことを気付かれていたのだ。先手を打たれたのはこちらだったということだ。
『久しぶりだな、バーボン…いや今は安室透君だったかな？』
(この声が…赤井、秀一…。)Aはインカムの声に耳を澄ませた。
『君の連れの車をオシャカにしたお詫びにささやかな手土産を授けた。楠田陸道が使用した拳銃だ。入手ルートを探れば何か分かるかもしれん。ここは日本、そういう事はFBIより君らの方が畑だろ？』
赤井秀一もまた安室透の正体に気付いていたのだ。公安警察だということを。
『まさかお前、俺の正体を！？』
『あだ名がゼロだということをあのボウヤに漏らしたのは失敗だったな。ゼロとあだ名される名前は数少ない…調べやすかったよ。降谷零君…。』
降谷の目が驚きに見開かれた。
まさか、零さんの本名まで暴かれるとは…！Aは心配そうに工藤邸を見つめた。
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chie(プロフ) - 毎回楽しく拝見させていただいています！続きも楽しみに待ってます！ (2017年11月30日 0時) (
レス) id: f0b8527a99 (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - かにのすけ。さん» ぉぉぉ！こういう降谷さん！！なんという嬉しい言葉！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 藍莉さん» 更新を待っていてもらえて凄く嬉しいです！！ありがとうございます！安室さん、こんなに主人公にベタ惚れで大丈夫かなと書いてて思います笑 更新頑張ります！！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 雨令さん» 安室さんはポアロのエロいお兄さんというイメージですからね笑 良かったと言っていただけて嬉しいですー！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
かにのすけ。(プロフ) - これです！！こういう降谷さんが見たかったんです！！続き待ってます！！ (2017年11月28日 18時) (レス) id: 53a735ef35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ライス
| 作成日時：2017年9月10日 16時
